第4話 AIのレビューを受けて泣きながら直す

 ではAIさん(chatGPT)のレビューですが、前に書いたように割と的確です。特に細かいディティールについては完膚なきまでにボコボコに言ってきます。


 これ「人間に言われたとしたら喧嘩になる人いると思うよ」ぐらいに言ってきますので、最初は殴られているというか人間の尊厳を気付付けられてる気分がします。それでも我慢しているとそのうち気持ちよくなってきます。


 こんな感じで「AIに殴られながら人間が小説を書く」という新しい小説の書き方が誕生しました。


 ◇


 まずは冒頭のラブコメ。第一話を直してはAIさんに見てもらってレビューを受けて書き直すの繰り返しをしました。50回ぐらい。


 第一話だけそこまでするのかという気もしますが、第一話で脱落した人は第二話を読んでくれません。WEB小説の場合とにかく第一話が肝ですから、人間としてのプライドを捨て気合を入れてAIさんの罵倒を受け入れてみます。というか、どういう文章だとこのAIが満足するのか知りたかったんですよね。


 なおこのAIさんの罵倒ですが、私の例でいうと最初のうちは第一話に書いたみたいなテクニカルな指摘事項が多かったです。つまり、語彙が貧弱とか繰り返しが多いとかクドいとか描写が薄いとか、はいそうですねすいませんって感じのやつ。この辺はもっともなので書き直します。




 まず、「語彙が貧弱」はchatGPTに類義語を聞くというセルフプレイで何としてみました。


 次に「繰り返しが多い、冗長」これは素直に削ります。いまさらこだわってもしょうがありません。担当編集者の言うことを受け入れましょう。


 それから「描写が薄い」これはつまりは書けばいいので、頑張って描写を考えて書きます。


 というか、正直なところ小説の冒頭書いている時にそのキャラがどんな服着てるかとか周りの景色とかその場の匂いとか、そんなに考えてないじゃないですか。黒澤明じゃないんだからねえ、って思うんですが。

 今回の場合は幸いなことに小説は書き終わっているので、一度全体的な設定とテイストを考えてから、小説に戻って各シーンに書き足しました。




 ということで、修正後の話をまたAIさんに入力するわけですが、

―――――

第一話を直してみました。指摘事項あったらお願いします

―――――

みたいな感じで大丈夫です。多分、「すごくよくなった」と言ってくれるでしょう。おめでとう。これで人間としての承認欲求も満たされます。


 まあ、最初から入れなおすとまた指摘事項の山盛りなんだけどね。これを延々とやりました。何日も。


 書き方に迷ったら、

―――――

AパターンとBパターン、ライトノベルの冒頭ならどっちがいいと思いますか?


Aパターン

コピペ


Bパターン

コピペ

―――――


みたいなのもできます。AIすごいね。


 キャッチコピーなんかも、5個ぐらい並べて「どのパターンがキャッチーかな?」と聞いてみたりしました。理由も言ってくれるのでこれは割と楽しいです。



続く






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