その武士、強きものを探し異世界へ
おしゃけくん
第1話「武士、異世界へ」
ーーー慶長5年9月美濃国
関ヶ原の戦い、東軍と西軍に別れた天下分け目の戦い、名も無き武士たちの多くが散っていった。その中で最も敵を、殺し、家康の首に迫った無名の武士がいた。その名を、『如月庵』またの名を鬼神という、彼は無名の武士でありながら、異名を付けられる存在だったのだ。そんな彼も最後は捕まり殺される。しかし死んだと思われたその時。
ーーー???上空
「飛んでいる?」
ふと、翼があることに気づいた。
「龍になったのですか?我は龍に!」
「厳密には違います。あなたはオールアニマルという全ての種族になれるという種族です。またの名を生命の始祖です。」
「ん??異国の言葉も多少あった気がするが、人間にもなれようぞ。刀は振れるのだな?」
「もちろんです。そのために甲冑とあなたの刀数珠丸恒次も用意してあります。」
「あの名刀をか!」
すると下から何やら悲鳴が。
「あれは?」
「魔物と戦っている勇者たちでしょうが、あのままでは死にますね」
「あのマモノとやら、強そうですな。いざ尋常に!」
「人になるにはイメー…失礼…想像してください」
「御意」
こうして如月庵は人型に戻った。
「喰らえ!我が最強の1太刀!」
魔物の首が一瞬でぶった斬られたというのは言うまでもない。
「お、お前は、一体」
「我!武士也!強きものを倒す最強也!」
「モノノフ?それより名前は?」
「如月庵!」
「キサラギ、イオリ?」
「にしても真ん中の青年よ!なかなか強そうだな!1戦どうだ?!」
「今は遠慮しておくよ。」
「そうか、ではまた!」
「一体なんだったの?」
この時はまだ知らない、3年かけて魔王城に到達したあと、まさか魔王がいなかったなんて…
「うーむ、あちらから強気ものの気配を感じる!この世界で最も移動が速い生物は?!」
「それでしたらアトリアツバメとかはどうでしょう、脳に情報を共有しますのでそちらから頑張って想像しなされ」
「投げやりだなぁ」
が、さすがは武士と言ったところか、ちゃんと想像出来たらしい。
数分後、魔王城に到着した。
その武士、強きものを探し異世界へ おしゃけくん @osyakekunn
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