episode.18:虚しさ
僕は暗い部屋の中、布張りのソファーに腰を掛けている。
その隣に寄り添う彼は、虚しさ。
二人並んで、目の前の暗闇を見つめている。
「僕は何故存在しているのだろう」
「何故だろうね」
僕の言葉に彼は感情を伴わない声で返す。
僕は尋ねる。
「君は何故存在しているんだい?」
「それがわかれば、ぼくはぼくでいられなくなる」
彼はやはり温度のない声で答えた。
「ぼくは喜びや悲しみ、彼らの狭間に存在するだけの存在さ」
僕にはよくわからなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます