君の好きな歌

俺がマックに着くとまず目に入ったのが

クラス委員の小林なつみと俺の好きな遠藤美奈が二人で音楽を聴いていた


二人が座るテーブル席に歩いていき

そう話しかけた


「ボカロだよ、最近流行ってる曲…」


遠藤美奈がイヤフォンを耳から外し

俺に微笑みかける、遠藤マジ可愛い…思わず見惚れてしまったが

平静を装い…


「なんて曲?」

「さよなら、またねって曲、私好きなんだ」

「さよなら…」

「んー、付き合ってた恋人たちの別れの曲、だけどメロディが綺麗で好きなんだ、覚えやすいし」

「ふうん」

「ほら、聞いてみて?」


その言葉に小林もイヤフォンを外し遠藤に渡す。

自分の外したイヤフォンを俺の耳に差し込む。まだ遠藤の体温が残っているのを感じ、ドキドキした


イントロが終わり曲が流れる…





好きで好き 好きで嫌い

いつかいつか約束は

冬の夜の雪

闇から生まれ闇に消える


出会った頃の君は

僕の腕から離れず

いつもいつも笑ってた

繰り返す思い出悲しい


さよなら、またね…さよなら

さよなら、またね…

さよなら、またね…さよなら


春に出会い今

寒い冬の風吹く街

ずっと一緒だねと言った僕

もう居ない君は泣いた


さよなら、またね…さよなら

さよなら、またね…

さよなら、またね…さよなら

さよならさよなら


曲が終わった。



悲しい歌だな…でも綺麗な曲だ


「いい曲だな」

「そうでしょ」

「もう食ったの?」

「うん。早く食べなよ」

「そうだな」


俺は簡単に食事をすませ

マックに居た奴らと図書館に歩き出した

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