俺が好きな女の子
クラスに実は俺が好きな女の子がいる
遠藤美奈…1年1組隣のナオのクラスだ
告白とかはしてない
何故なら兄貴と同じ吹奏楽部だからだ
もし、付き合ったりフラレたりしたら
兄貴の耳にも入るんじゃないかと思うと
なかなか踏み出せない
俺は恋愛を禁止されている
親ではなく
父親の弟である秀典叔父さんにだ
叔父さんは3年前奥さんに浮気され
離婚して実家である家に帰ってきたのだ
俺が小学校の時もバレンタインデーにもらったチョコを
ゴミ箱に捨てられた
餓鬼が恋愛なんか早いなんて言って
俺を何度もぶった
親にぶたれたことを言ったが
本気にされなかった
何故なら秀典伯父さんは見かけはひょろっと大人しそうで
父さんとは違ってくせっ毛でイケメンまだ35歳だ
見かけだけなら俺の兄さんにも見える
結構童顔で20代にいつも見られるらしい
家に帰ると俺は叔父さんにLINEもチェックされる
ポケットとかも調べられて
女の子からの手紙やLINEがあれば
半殺しにすると言われている
だから、なかなか告白なんてできないのだ
今日も家に帰ると秀典叔父さんが部屋に勝手に入ってきた
「和也…」
ドアの開く音がし、振り返ると秀典叔父さんがいた
俺に近寄るとカバンを勝手に開け
携帯を取り出し履歴を見る
「…誰だ?…坂井直人…御崎…悠…って女?」
「友達だよ、悠も男、転校生だよ、高村学園からの」
「お前に友達できたのか?LINEするような」
「別にいいだろ?男だし友達だし」
馬鹿にしたように見つめる叔父さんから目を逸らしそう答える
叔父さんはそれを聞くと興味なさげにスマホをカバンの上にぽんと投げて
「女とは付き合うなよ…」
捨て台詞のようにそう言っては部屋を出ていった
俺はホッとしてノートパソコンの電源を入れる
(ただいま)
ツイッターにそう書き込む
(お帰りカズ)
早速ユウからリプが来る
(LINE見てくれ)
俺はLINEを確認するためにスマホを操作する
DMでもいいのに
なんでLINE…
そう思いながらLINEを開く
明日から試験期間ていうことで
勉強会のお知らせ
場所…市立図書館
期間…明日の放課後からテストまで放課後
集合…現地集合
外食する人はその前にマック集合
ああ、グループLINEか
そのLINEはユウからじゃなく
クラスの勉強ができる人達の集まりからの
グループLINEだった
差出人は小林なつみユウの隣の席の美人委員長だ
小林なつみは結構美人だが男勝りだ
彼氏もいるがLINEの書き方も男っぽい
可愛いスタンプとか全然使わないし
(勉強会行く?)
ユウにDMする
(カズは行くの?)
(いつも行ってるしな)
俺は遠藤美奈が来るから行くのだが
敢えて言わない…
(じゃあ僕も行くよ)
(俺はマックに行くから)
(僕も)
明日の約束をしてとりあえずツイッターを閉じた。
俺の自由っていつ手に入れられるんだろう
大人になったら?
それでは遅い気がする
中学生は子供じゃないけど肝心なところでまだまだ子供って言われて
俺を縛るいろいろな事柄は俺に重圧をかける
本当に子供の頃はまだ良かった
思春期って悩むって言うけど
悩ませるのは大人だよ、ほとんど
俺がしたいこと規制して…
義務ばっか押し付ける…
そんなことを考えながら俺はベットに寝転びため息をついた
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