第5話ロシア夏の陣

僕は、第一航空隊、006番、名前は山下 光だ。総司令官オリビアさんに爆撃命令を命じられ、今爆撃に向かっているところだ。

「もうすぐ夜だ。星空がきれいになりそうだな。見ててお母さん」

独り言をつぶやいた光に、命令が下される。

『——もうすぐモスクワが見えてくる。準備せよ』

もうすぐか。

「いつも緊張するな。こういう時は。でも、帝国軍がいる」

帝国軍がいると思うと、楽しみでたまらない。


ついに空が暗くなったころ、戦場が見えてきた。

「こちら006爆撃を開始する」

無線でそれを伝へ、急降下、爆撃を実行する。ものすごい数がいる日本軍が、一気に吹き飛ぶ。光には、きれいに見えた。花火みたいだ。そう思っていた。

しかし、している暇はなかった。帝国の対空砲だ。

「こちら006対空砲に狙われている!援護願いたい」

すぐに、言葉が返ってきた。

『了解、002,003,もそちらへと向かう』

返事がもらえてうれしい気持ちと、対空砲で撃ち落とされるかもしれないという恐怖心でいっぱい、いっぱいだ。牽制できる状態ではなかった。俺は、ここで死ぬのか?半分あきらめていた。


『こちらアイシャ、帝国軍への爆撃が始まったようです』

「了解、距離を詰めて叩きのめすぞ」

オリビア率いる第一分隊、アイシャ率いる第二分隊、麻衣率いる第三分隊で一気に掃射する。これが、私たちの第二作戦だ。この作戦が終わり次第帰還する。

「皆、距離を詰めるぞ!」

「「はい!」」

分隊たちがそろって返事をしてくれた。私の後をついてくるように、分隊員もついてくる。作戦は順調だ。しかし、ロシア軍の動きが気になる。まったく帝国軍と、戦う感じがしない。そちらも気にしながら動こう。オリビアはそう思った。



クッソ、帝国軍の対空砲まだ撃ってくるのか!もうすぐ落ちるぞ!旋回を繰り返して、何とか相手の球をよけれたりあったたり....ほんとにヤバイ。そう思っていると、ついに来たらしい。援軍が。

『大丈夫か!006今来たぞ!』

僕はすぐにスピードを上げ、撤退した。

「はぁはぁ、死ぬ死ぬ」

危なかった。ほんとに死ぬ。くそ!また帝国軍に!俺は何を恨めばいいんだ....


だいぶ、距離を詰められた。

「いくぞ」

無線での合図の後、塹壕内にいる、敵を殺していく。リロードを挟みながら、また撃つ。


帝国軍をすべて殺した。

「撤退するぞ!」

それで、私たちの初出撃は終わった。






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