第28話

「いい、ともかく旦那の前でわたしと

イチャイチャしてほしいの」

「ハアあ」

「なによ。自信なさそうな声ね」

「演技したことないから、うまくできるかな」

「アンタAIでしょう。過去のデータから

学習とかできないの」

「ボク、AIの中でも劣等生だから」

「なさけないわねえ。数の子正月」

「何ですか、それは」

「おせちの前にはクリスマス」

「なるほど」

「感心してるんじゃない」

「イチャイチャするとどうなるんですか」

「旦那に焼きもちを焼かせて苦しめて

やりたいじゃない」

「どうしてですか」

「どうしてって」

「仲良くすればいいじゃないですか」

「それができれば苦労しないわよ」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る