配信告知
仮面配信者であるホワイトペインターが魔物に囲まれているのを救った駿は、その後、ホワイトペインターより仮面配信ユニットを組まないかと提案され、駿としても有名配信者であるホワイトペインターと組むのは自分にとってもメリットがあると踏み、承諾する。
そして翌日、駿は学校へと登校する。駿は今から20:00の配信に期待と不安が入り混じっており、教室に着くと友人である高史より声をかけられる。
「おお、駿、観たか!昨日現れた新しい仮面の配信者を!」
「ああ、確かダンジョンプリズマーだっけ?」
「さすがだな駿はもうチェックしていたか」
「ま、まあな、ははは……」
そもそも駿自身がダンジョンプリズマーその人ではあるが、仮面を装着して活動している以上、正体を明かすわけにはいかないのでとりあえずごまかすしかないのだ。
「しかし驚いたよな、偶然ホワイトペインターを助けて白と黒の仮面配信者が揃ったんだからよ」
「白と黒の仮面配信者か……」
高史の発言を聞いて、もしかしたらホワイトペインターはそれも狙ってユニット結成を提案したのかなと考えたが、とりあえずまずは授業を受ける事にした。
そして昼休み、駿は高史や他の友人と話していると高史が『W』というSNSをチェックしているとタイムラインに流れてきた内容に言及する。
「おい見ろよ、駿、今日の夜の8時にホワイトペインターが配信するって告知しているぜ」
「え!ゴホゴホ……」
「大丈夫か駿?そんなにビックリする事か?」
「あ、ああ、だってさそんなホワイトペインターって事前告知するようなタイプじゃないだろう」
「まあそうだけど、なんかサプライズがあるらしいからな」
駿はサプライズと聞いて、自分とのユニット結成を発表するつもりである事を考えるが、駿は一旦教室を離れる事を高史達に告げる。
「悪い、ちょっともう1個パン買ってくる」
「おお、良く食うな」
駿は一旦、教室を離れ、まずはパンを買って、廊下でホワイトペインターにメッセージを送った。
『昼にすまぬ、君が告知しているタイムラインを目にしてな、私もした方が良いか?』
駿はダンジョンプリズマーの口調でホワイトペインターに告知の確認をすると帰る途中に別の生徒が走って来て軽く衝突し、少し揺らぎ、声をかける。
「おい気を付け……碧さん?」
「あ、暁君……ごめんなさい……」
「め、珍しいね碧さんが廊下を走るなんて」
「え、ああ、ちょっと急いでてぶつかってごめんなさい!」
衝突したのはクラスメイトの碧伽耶であり、廊下を走るという普段なら考えられない彼女の様子に駿は戸惑いつつも教室に戻る。
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