ユニット結成の提案
仮面配信者であるホワイトペインターが魔物の集団に取り囲まれているのを救出する事に成功した駿はダンジョンを脱出し、一息ついたところに、ダンジョンプリズマーの名前で開いたSNSにホワイトペインターよりメッセージが届いていた。
「ホワイトペインターからだ、これフォローした方がいいのかな?いや、その前にメッセージ内容だ」
フォローするかどうか迷っていたが、まずはメッセージの確認が先決だと駿はホワイトペインターのメッセージをまずは開く。
『こんばんは、突然のメッセージ失礼するわ、まずは助けてくれてありがとう、実はあなたの存在を認識してから考えている事があるの』
ここで一度メッセージが途切れている。多分長文になりそうであると見越していったん切ったと駿は考えるが、程なくしてメッセージが再度送信された。
『あなたも私も仮面を装着しながら活動しているし、配信ユニットを組んで一緒に活動しないかしら?』
「は、配信ユニット?」
配信ユニットとは複数名で組んで共通の配信アカウントで配信していく手法であり、実際ダンジョン配信者もソロ配信者のみではなく、ユニットで配信をしている配信者も多くみられるのだ。
『いきなり言われても戸惑うだろうし、そう思った理由を話すわ、まずは仮面配信者同士でユニットを組むことでインパクトがあるだろうし、登録者や同接数が増える可能性があるわ』
同接数とは同時接続数の略称であり、動画配信をリアルタイムで視聴している人数の事を表している。
まだ同接数が少ない駿にとってもホワイトペインターと組むメリットは大きいと感じるが、疑問が浮かんだ為、ダンジョンプリズマーの口調でメッセージに返信をする。
『確かにいい話ではあるな、私としても同接者が増える事はありがたい、だが既に人気配信者である君は私と組むメリットがさほどあるようには思えないのだが』
『私にとってもメリットはあるわ、それはあなたの戦闘力、仮面の力もあるかもしれないけど、あなたは私より戦闘向きの能力を有していると思ったし、強力な魔物にも立ち向かえそうね』
『組むのはいいが、私と君ではスタート地点が違うし、合流するまでに何があるか分からないぞ』
『階層は同じだし、合流しやすいとは思うわ、そこについても考えがあるし任せてくれる?』
『分かった、ここは先輩である君を立てようとしよう』
『ふふふ、ありがとう、もし予定とかなかったら明日の20:00に配信開始しましょう、じゃあね』
そこでホワイトペインターのメッセージは途切れた、翌日駿にとって新たな配信が始まろうとしていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます