第4話 軍事作戦
貰った作戦書を開く。
作戦の詳細はこうだ。
第五位のグラナトと第八位のゴーラが南と中南を侵攻する。
それに乗じてタナート部隊とサハリア部隊、べリウス部隊の三つを使い北の拠点のどれか二つをおとせとの事だった。
現在中南を中心に勇者ゼノンと賢者剣豪が拠点を襲っている。
それに関しては防衛しつつ、二人の階位が向かいそれを撃退し私達が拠点をおとすという事だ。
「こことここと、ここがいいけど……」
場所は4拠点の中で二か所に狙いを定める最北部の方と敵拠点を一つ挟んで攻撃する。
一番下は拠点的に中間地点の防衛や時間が経てば、階位の人達が南の勇者・賢者・剣豪の方の相手をしているため、そっちの増援に行くだろう。
考え事をしていると、後ろから誰かが顔を覗かせる。
アルベラ様だ。
「どうしたの? 深刻そうな顔して」
「あ、アルちゃん……少し相談いい?」
「えぇ、構わないわよ」
彼女の快諾を受け取ると、私は彼女に指令の説明をする。
彼女は戦況を踏まえながら考え込んでいる。
「これって、やりようはあるわよね?」
そう言うと、駒を配置する。
中心に近い場所とその中間の間に配置する。
「例えば、べリウス軍は戦力が揃っている。 他の部隊よりも第三位の部隊に相応しい武闘派が揃ってる。」
彼女はそう言うと、駒を縦に真っ二つにする。
「ここを二つ、攻めさせる」
「まって、それだとべリウス軍に危険を寄せすぎてる」
べリウス様の軍は武闘派とはいえ、少数精鋭だ。
総合的な戦力では劣るが、ここの戦力はどの部隊よりも粒がそろっている。
「それは分かってる、だけど二つに分けて持ちこたえれるのはこの部隊しか出来ないの」
確かに、彼女の言う通りなのだが……。
預かった兵を危険に晒すのはべリウス様に申し訳ない気がするのだ。
「じゃあ、もう一つ提案なんだけど、私もこの作戦に参加してもいいかしら?」
「……へ? は?」
「いや、だから私も参加しようかな~なんて」
「はぁ~、お姉ちゃん、この部隊は奇襲だよ? お姉ちゃんみたいな高魔力、ばれないわけないよ」
「ならちょうどいいじゃない、中心の下は私が行けば」
何がちょうどいいのか理解できないが、まぁ彼女が居れば戦力的には十分だが……。
「身体は大丈夫そう?」
「大丈夫よ、私を誰だと思ってるの?」
勝気な瞳で彼女はそう言った。
その目を見て、私はもう彼女に対して何も言う事はない。
作戦は自分の中である程度かたまった。
「ん~!!」
考えすぎたせいで身体が硬くなっていたのか、身体中がバキバキっと響き渡った。
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