新世界解放のすヽめ

かんな

【プロローグ】

「嫌だ、死にたくない。」


あちこちから聞こえる鳴き声や悲鳴がうるさくて、私は不愉快で仕方がなかった。

まぁ、無理もないだろう。

なんてったって、私たちが乗っているこの旅客機はまもなく墜落するのだから。

私は怖くないのかって?、、、むしろ何か解放された感じがして気分がいいよ。

ただ、私の意志はちゃんと伝わったのかどうかが心配であった。

命が吸い取られてしまったかのように私は椅子に倒れ、目を瞑りその時を待つことにしようとした。

しかし、隣の男が周り以上にうるさい。私は彼とはもう関わりたくなかったが、最後の数秒付き合ってやることにした。

そして彼の話を聞けば聞くほど、私は吸い取られたはずの命を奪い返すかのようになっていた。

彼の話を聞き終えるのと同時に体に大きな衝撃が走り、私は意識を失った。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新世界解放のすヽめ かんな @monomono123

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ