第146話 閑話 ヤタちゃん二日目、渾身の仕込みと色仕掛け

 部屋に入ると、電気が消されていて、月明かりの下、窓側のテーブルと椅子でいつもの浴衣を着たヤタちゃんがお酒を徳利でちびちびと飲んでいた。

「思ったより早かったな?」

 ヤタちゃんがこちらに目線を向け、にやりと笑みを浮かべる。

 電気は点いていないが、差し込む月明かりで十分明るかった。

 向かいの席を促され、誘われるままに座る。


「あれだけ溜まった後で、あの人数で寸止めされて、のんびり出来るほどの我慢強さとか、そんなのは持ってませんので」

 昨日同様、白濁液を勢い余って作り過ぎて、発射を今か今かと待ちわびて、睾丸が鈍痛を訴えるほどの濃縮具合である、コレで出さなかったら色々な意味で死ぬ。

「ま、どうせだから一杯だけ行っとけ?」

 小さな徳利を渡され、先程まで自分でちびちびやっていた酒を、少しだけ注がれる。

「じゃあ、いただきます」

 見た目は無色透明、ではなく、若干黄色味がかった透明、知らない酒なので、恐る恐る口を付ける、思ったより強めの酒精と、知らない匂いで、くらくらする。

 お酒は飲めないわけじゃ無いが、強くも無いのだ。

「コレって………………」

「マムシ、毒蛇系じゃな?」

 悪びれも無く隠し味を告げられる、がっつり精力剤だった。

「そこまでせんでも……」

 こんなの飲まなくても、結構な回数出ると思うのだが。

「様式美って奴じゃ」

 悪戯成功と笑みを浮かべるヤタちゃん、一々可愛いのだが、手玉に取られている感が凄い。

 ぐいっとあおって残りを空けた。

 一口分も無い、ほんの少量なのだが、強めの酒精で喉が焼ける感触がある。

「ごちそうさまでした」

 もう止まらんぞと言外に、欲望にギラギラとした目線に込めつつ、ヤタちゃんの目を見る。

「酒飲んでやるんじゃ、お互い遠慮なしで良いぞ?」

 そんな事を言いつつ、ヤタちゃんが席を立つ。


「まあ、先ずはコレを見てじゃな? お主の立ち位置は・・・・・・その辺でな?」

 何故か立ち位置を指定されたので、席を立って、言う通りの場所に移動する。

「目線の高さ的には・・・・・・座ってが丁度か?」

 指示に従う、何か拘りがあるらしい。

 丁度布団とか敷いて有る位置なので、そのまま胡坐で座る、この体勢だと既に臨戦態勢な剛直とかが目立つ。

「じゃあ、月明かりの下で、とくと見やしゃんせ?」

 準備万端と見てか、ヤタちゃんが羽織っていた浴衣を脱ぎ捨てた。



「わぁ……」

 それを見た瞬間、思わず息をのみ言葉を失った、二の句が出て来ない。

 シミーつ無い白い肌に、着ている意味あるのかと言うぐらいの、月明かりでも向こう側が見える、透けた生地。

 その透けた生地の向こうには、更に着て居る意味が謎な位の、申し訳程度に三角形の薄い布が付いた紐。

 コレはあくまで紐であって、ブラとショーツとは言わないだろう。

 生地的に二枚分向うだと言うのに、胸 、局部の肌色とかピタリと閉じた割れ目とかが透けて見えていた。

 下着と言うには、あまりにも扇情的な、男を誘うためだけの機能しかない装備品だった。

「ベビードールにマイクロ下着って奴じゃ、どうじゃ? ご感想は?」

 棒立ちではなく、更に自信満々な表情でS字立ちのポーズとか決めつつ、こちらの反応をうかがって来る。

 電気を消して、窓から差し込む月明かりを背景に見るソレは、元から美人なヤタちゃんの容姿と、生地の光沢と、肌の白さも相まって、エロいとか蠱惑的と言うよりも、 一幅の絵画の様な、芸術作品の様な、そんな圧倒される様な奇麗さがあった。

 立ち位置を指定するだけ有る、そんな風景だった。

「あまりに奇麗で、見惚れてました、脱がせるのが惜しいくらいに」

 そう、これからコレを脱がして台無しにするのだ。

「何なら破いても良いぞ?」

 こちらの返答に満足したのか、にししと笑みを浮かべて続ける。

「また着てほしいので、丁寧に脱がせるとします」



「ま、気が向いたらな?」

 今日は何時もの様に余裕と自信がある表情だ、昨日は初手で投げを打ってまで先行を取ったのに。

「今日はこっち攻めで良いんですか?」

「大丈夫じゃ、昨日のは初回の膣内覚えさせ期間じゃから、あそこで暴走されると、変な所が裂けるか、擦れすぎて痛くなるから、主導権を取って、多少ゆっくりなじませる必要があっただけで………………………」

 そんな事を言いつつ、こちらに移動してくる。

「ちゅ、ん………………」

 先ずは口からと唇を重ねた。

 様子見とか無しに最初からディープな奴だった。

 更にこっちも準備しろと下の剛直とかも弄られる。

 言われなくてもフルチャージだっての、負けるかと、こちらも下の口の方に手を伸ばした。


 ぴちゃぴちゃと、ひたすら水音が響く。


 散々お互いの舌で口内をぐちゃぐちゃにしてから離れる。

 二人の間に銀色の糸のような、よだれが橋を架けてぷつりと切れた。


「今日からは、改めてお主専用じゃから、もう遠慮しなくて良いぞ? さあ、来い」

 そのまま蠱惑的な笑顔を浮かべ、M字開脚で、くぱぁと開いて見せて、更に誘いをかけて来た。


 ぷつん


 ソレを見た瞬間、理性とか色々、ぶち切れた音が聞こえた気がした。


 追申

 ヤタ「全力で誘惑してみた」

 前回は皆さんエロシーンで黙っちゃったので、今回は朝チュンスキップで行って見ます。

 ここまでやると流石に強固な翡翠の理性でも、無理でした。


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