第130話 ヤタちゃんと初夜、先攻後攻前哨戦

「ていっ」

 軽い調子の掛け声と同時に回転する視界。

「ひゃ?」

 気の抜けた声しか出て来なかった。

 ぽすんと布団に転がされる。


 部屋に入った時点で、初手で崩されて、布団に向けてくるんと投げられたらしい。

 痛くも何とも無いので、じゃれているだけなのだが、無駄に高度な技術だった。

「そんな訳で、こっちが先行じゃな?」

 迷う事無く下腹部の上に乗っかったヤタちゃんには、蠱惑的で、嗜虐的な笑みが浮かんでいた。

「どうぞよろしくお願いします」

「ふははっ」

 素直に出だしの挨拶をしてみると、噴き出す様に笑われた。


 因みに現在地は何時もの離れで、ヤタちゃんと二人っきりで、時間は夜、そんな訳で今日はヤタちゃんの蜜月期間初日、こっちでは初夜と言われる奴だ、そんな訳で、皆とのお風呂を終え、夜の残りは独占期間でごゆっくりと言う流れで、部屋に入った時に「じゃあどんな感じにやりますか?」と言ったら。先ほど言った通りの流れでぶん投げられたと。

 ヤタちゃんは先行で攻めたかったらしい。

 で、悪びれた様子も無いヤタちゃんがお腹の上で馬乗りになって居る。

 今着ているのは、お互いぺらぺらの浴衣と下着だけという状態だ、先程ダイナミックに動いた関係上、お互いちょっと着崩れ気味で。

 乗っかったヤタちゃんから、やたらと高い体温が伝わって来る、薄い下着越しと言うか、浴衣も着崩れているので、ヤタちゃんのパンツ越しにおしりと局部と、むき出しの太ももと、こっちのお腹が密着している。

 因みに、着崩れてちらちら見えるヤタちゃんの下着は、擦れない様に透けない様にと言う感じに、思春期ジュニアな感じの健全で健康的な下着だった、レースの刺繍とか引っかからないから肌触りが良い。

 見た目年齢にはマッチした、この場で交尾を始めるには若干の不釣り合いを感じさせる。

 そんなアンバランスな、すなわちエッチな衣装だった。


 むくっと。

 早くも本体棒が起動を始めると言うか、先程散々寸止めされた状態なので、玉の部分から若干の痛みすら感じる。

「良い反応で何よりじゃな?」

 コチラの反応を、後ろに回した小さな手でパンツの布越しに軽く触れて確認した後に、笑みを深くする。

「もう分かっておると言いたい所じゃが、どうじゃ? 儂の裸のご感想は?」

 答えを待っているが、勝ちを確信した笑みだった。

「とっても可愛くて、エッチです」

 素直に褒める。

「そりゃあ、何よりじゃな?」

 声を上げずに笑い、さらに笑みが深くなる。

「じゃあ、正直者にご褒美じゃな?」

 ちゅ

 唇が重なる。

 最初は直ぐに離れて、何だか物足りなさそうな顔を浮かべて、自分の唇を撫で、もう一度唇が重なる。

 ちゅ

 ちゅ

 じゅぞぞぞ

 ぴちゃぴちゃ

 水音が響く。

 舌が絡まって唾液が行ったり来たりするディープな奴だ。

 離れた頃には、お互い目元がとろんとして、荒い息を吐いていた。

「じゃあ、コレから本番じゃな?」

 そんな事を言うヤタちゃんの目には、もう止まらないぞと言う感じの情欲の炎が燃えていた。


 お互いの着衣が、どっかに飛んで行った。



 追申

 やっぱりヤタちゃんは攻め手側、翡翠が万一暴走しても怒りはしないけど、初回は慣らしが欲しいので。

 候補的にはノーパンかエッチなのか、マイクロビキニかって有ったんですけど、こんな感じになりました。

 多分、あえて外しに来た。

 恒例の朝チュンスイッチがと言いたい所ですが、下書きは有るので、このまま行きます。


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