第19話 緊張感

「1年後、2018年…10月21日…」

「あなたのリミットです」


「それまでにこのループを止めなければならない」



僕はスーツの男に連れられ

古びたコンビニ?の様な店に入る


まだこの男を信用した訳ではないけど、

今の僕には情報が必要なんだ…

トモキを助けるために…






「いらっしゃいませー!」

「あ!先輩!出張サービスおつかれっすー」


店内は商品のないコンビニのような…

隅にATMの様な機械が3つ…

カウンターにはフードを被った男と…

出迎えはテンションの高い女性店員…か…


何とも変な雰囲気だ…





「おいーっす!おつかれっ!」

「店長!」

「佐々本 輝さん、連れてきましたよ!」





「…………ご苦労様です…





店長?このフードの男…怪しすぎる…


スーツの男の方がかなりマシだな…

ハル…って名前か…




「……佐々木 輝さん…」

「申し訳ありません…」

「……アナタを我々のトラブルに巻き込んでしまって……」



フードの男は僕の目の前で突然謝罪をした


「いえ…」

「正直、まだ何もわかってなくて…」


「僕はただ、ユキ…マユミを止めたい…」

「友達を、トモキを助けたいだけです…」






「……そうですか…」

「…これからは…ハルを、専属でアナタに付けます」


「必要な情報はハルから聞くとよいでしょう…」


「時計も…必要な時はハルに言ってください…」





あの白い時計の事は、ここに来る途中で聞いた…


命と引き換えに時間を操る時計…


トモキはそれを使って、僕の死を止めようとしたんだ…


僕は訳もわからず白い時計を使い、約4年…

いきなり30年以上の命を失った…


説明を聞いた時は、このハルって奴を殴りたくなったが、実際あの場面で…僕に他の選択肢はなかった…





「じゃ、アキラくん!」

「行こうか!」

「まずは桜井 友希に会おうぜ!」





おい!いきなり馴れ馴れしくなったぞコイツ!

そんな軽い雰囲気じゃねーだろ今は!





「せんぱーい!気をつけていってらっしゃーい♪」

「お土産待ってまーーす♡」


お前もだよ!!女店員!!緊張感ゼロか!!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る