第2話 誰のせい

「お名前は?」


宮下みやした 智樹ともきです。」


佐々本ささもと あきら君とは、どんな関係?お友達かな?」


「………はい…そうです。…今日、大学で待ち合わせを……」






警察官に色々と聞かれたが、ほとんど記憶がない。


目の前でアキラの体がぐちゃぐちゃになる光景が頭から離れない。


なんでこうなった?

俺のせいなのか?

誰のせいだ?

なんでアキラは死んだ?


(♪♪♪)

……ユキからだ…

彼女からの電話だって、今は出る気分じゃない


(♪♪♪♪♪♪♪♪ ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪)(♪♪♪♪♪♪♪♪ ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪)


しつけー


「もしもし、ユキ…ごめん…今は…」


「………アキラくんの事…本当…なの?」


電話越しにも泣いているのがわかる。


ユキにとっても、アキラは大切な友達だから。


「あぁ…本当だよ…今事情聴取が終わったとこ」

「ごめんけど、明日また話そ…」



「…うん……」



俺は家までの道のりを歩いて帰ることにした。


バスに乗るのも面倒だった。



生温い風が俺を追い越していく。







「………あれ?……こんな所に店あったっけ?」


何も視界に入らなかったはずなのに


なぜかその建物は俺の足を止めた。


「…コンビニ?じゃない…駄菓子屋?…なわけないか…」


言葉通りの変な建物に目を奪われて


俺は店に入った。






「いらっしゃいませぇーーー!!」


元気のいい女店員だな…


なんの店かわからない…


店の隅には3つ、ATMのような物がある…


「え?…あ、ここ金借りる所っすか?」

俺にはそうにしか見えないからな…


「いいえ…」


カウンターには、フードを被り顔の見えない妙な店員が居た。




「時間を…お売りしております」





「今あなたに必要なものでは?」





「……………えっ……」





『ようこそ、時間屋CLOCKへ』

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