第60話 dolphinチームとの会合

「貴方どこかで私と会いましたっけ?」


「樹だよ!い つ き!!女装させられてんだ!」


女装したまま単独行動をしたら一瞬でナンパされた。


しかも相手はDolphin。


大会終わって速攻、街中でナンパするってどういう事だよ。


「おお!イツキ君でしたか!女装趣味があったんですね!」


「ねぇよ!!」


俺に女装趣味がある事に疑いなく納得している。


少しくらい疑ってくれても良いのでは無いだろうか?


素直に納得されると、dolphinが俺をどういう風に見ているかが分かって悲しくなる。


「ではなんで女装しているんですか?」


「あの3人に明日の大会女装して行こう!とか言われたからだよ」


「良いじゃないですか、じゃあこのまま私とオチャをして心まで女の子になってしまいましょう!」


「なんでそうなった!?見た目だけで良いって!!」


そしてDolphinに腕を凄まじい力で引っ張られた、その時だった。


「What are you doing? Dolphin?」


Dolphinの後ろからめちゃめちゃ発音がいい英語が聞こえてきた。


発音が良すぎて何を言っているのか分からない。


「おお、お前ら」


「なんで急に日本語を使うんだい?」


さっき、めちゃくちゃ発音いい英語でDolphinに話しかけた奴が今度は日本語でDolphinに話しかけた。


後ろを振り向くとDolphin同様、ガタイの良い2人の金髪イケメンとブロンズ色の髪をした美女が立っていた。


「あの、どなた……?」


「イツキ君、こいつらは俺のチームメイトだよ、エドウィンとバズとシェリーだ」


そうdolphinがいうとエドウィンたち3人は軽く会釈をした。


「こいつが、前dolphinが言ってた人?」


「そうだよ、この人以外にあと3人いるけどまだーー」


「樹君〜、あ!あとdolphinさん……と誰?」


丁度良いタイミングでフユキたちが帰ってきた。


「dolphin?この3人も?」


「そうだよ」


dolphinたちはニコニコ笑いながら会話してるのに、ガタイが良すぎるせいでめちゃめちゃ圧を感じる。


なんか怖い。


「折角8人集まったんだし、お店でも入って食べながら話す?日本はこのぐらいの時間に夕食を食べるのだろう?他のチームの人と話す事も中々ないし良い機会じゃないか」


俺たちがどうしようかとオロオロしていると、4人の中で一際身体の大きかったエドウィンと呼ばれている人が話しかけてきた。


「俺は一緒に食べに行きたいけど、冬樹とかはどうする?」


言われてみれば、夕食には良い時間だし、dolphinのチームメイトとも話せる良い機会だろう。


dolphinのチームメイトも圧は感じるけどめっちゃフレンドリーだし。


dolphinと電車の中であれだけ話せたのだから、エドウィンたちとも話せそうだ。


「ミーは良いと思う」


「私も良いとおもうっす!」


「良いわね」


3人の同意も得られた。


決まりだ。


「どこのお店入りますか?近くにあるのはーー」


「ああ、私たちがお店を予約してあるから、そこに行こうか」


「「「「え?」」」」


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「「「「うわあ〜〜」」」」


そう言って連れてこられたのは、高級感漂う日本料理専門店だった。


dolphin曰く個室を予約しているらしく、俺たちが一緒に来ても問題はないらしい。


「予約していたJ.edowinです」


「エドウィン様ですね、こちらへどうぞ」


俺たちが入り口にある大きな水槽に魅入っていると、いつの間にかエドウィンが店員と話をして歩き初めていた。


「いや〜ようやく座れたよ〜」


個室に着くなり、シェリーと呼ばれていた人が荷物を投げ捨て席に座った。


「dolphin?男女で分かれて席座るのはどう?アタシこの子達といっぱい話してみたいわ」


シェリーが矢吹たち3人の顔をジーッと見つめた後、dolphinにそう言った。


「そうするか」


そうして、俺たちは男女で分かれて席に座った。


「じゃあいつも通り、ジンとウォッカと赤ワインで良い?」


この人たち酔う気満々じゃん……


「じゃあ俺はコーラで……」


なんでもありの飲み会が始まった。


後書き


あんまり長く書きすぎると、アレな気がするのであまり面白い場面を出せずに切りましたが、次の話は面白くなると思います!

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