第28話 校則は破ってはいけません3
「ちょっ!!外に出して!!」
一緒にトイレに着いてきてと言われて着いてきたら、突然公衆トイレの中へと引き摺り込まれた。
突然の出来事だったので俺は抵抗出来なかった。
「今日は中でも大丈夫よ」
「今日は中………違う!!そういうことを言ってるんじゃない!!」
前から思っていたのだが、冬樹は超がつくほどの変態なのでは無いだろうか?
男友達と居ながら、平然とコンビニでゴムを買ったり、自ら胸を押し付けてきたり。
今だって、変態的な解釈をしている。
「それにほら、これだってあるわよ?」
そう言って冬樹はポケットからさっきコンビニで買ったゴムを取り出した。
「そういう問題じゃないよ!?」
ゴムがあるからヤっても妊娠しないから大丈夫とかじゃなない。
付き合ってもない女子と、家ましてや公衆トイレでヤるのがダメなのだ。
付き合ってても公衆トイレでヤるのもかなり問題があるけど。
「これを触っても良いのに?」
冬樹が、胸にある2つの脂肪を指さしてそう言った。
「…………」
俺は考え込んでしまった。
付き合ってない女子とそういう事をするのはダメ、という気持ちが今すごく揺らいでいる。
意思ってこんなに簡単に揺らぐものなんだと初めて思った。
そしてだんだんと俺の頭の中を本能が支配し始めてくる。
「どうする?」
目の前で2次元から飛び出してきたかのような可愛い先輩が、公衆トイレの中で、2人きりで、胸を触っても良いと言って誘惑している。
これじゃあ、思春期真っ只中の男子高校生の理性は簡単に崩れるだろう。
しかも今までは他人から見られていたり、矢吹からの暴力で歯止めがかかっていたが今はそれが無い。
加えてお互い深夜テンションであまり自制も効かなくなっている。
大変、まずい状況だ。
「私、Fカップあるのよ?これを揉みしだけるチャンスなんて人生でそう訪れないと思うわよ?」
「………………」
「どうする?」
冬樹が来ている服を少し下にずらして、谷間が見えるようになった。
というか冬樹、下着を着ていない。
ノーブラでさっきまで道を歩いたりゴムを買っていたのか………ダメだ考えるな考えるな。
その事実が余計に俺を興奮させて、本能に敗北させようとしてくる。
「………………」
しかしまだ俺の理性は完全敗北しておらず、ギリギリのラインで耐えている。
「私のおっぱいを揉みながら射◯出来たらどれくらい気持ちいいかな?」
「じゃあ少しだけ………」
今の下ネタ混じりの囁きで、理性が完全崩壊した。
十分耐えた方だろう。
ここまで耐えれた俺を褒めたいくらいだ。
「ほらほら」
冬樹が腕で胸を寄せてきた。
とんでもなくエロい。
「あっっ………」
そしてついに、俺の手が冬樹の胸を触った、というか揉んだ。
(柔らかぁぁ)
人生で初めて触る感触だ。
記憶に残っている範囲で女子の胸を触るのは初めてだから当然といえば当然なのだが。
「樹君っ……激しいっ…ぁぁ!」
「あっ、ごめん!!」
意図せず力が強くなってしまったらしい。
冬樹がさっきの比じゃないくらい顔を赤くしている。
「ここまでやったんだから、責任は取ってくれるわ、よ、ね?」
そういって横に置いてあった、箱からゴムを取り出した。
「と……るよ」
俺がそう答えると冬樹が上の服を完全に脱いだ。
凄い大きいのにちゃんと上を向いている。
漫画か何かで見るような胸だ。
「生で揉んでみる?」
また誘惑してきた。
しかしもう理性は亡き者にされているので、何の抵抗も無くその胸に手を伸ばした。
そして少し手に力を入れて揉もうとした、その瞬間だった。
「コン、コン、ガチャガチャガチャ」
「「ん??」」
奇怪な音がした。
その音で俺は我に帰り音の発生した方を見ると、少し高いところに換気用の小窓がついているのが見えた。
「虫かしら?」
「そう……かな?」
「ガチャガチャガチャガチャガチャガチャ」
「「!?」」
呟いた直後、すごい音で換気用のガラス小窓のノブが揺れ始めた。
「………ガチャ………ギィィィィィ」
すると音が一旦止まり、鍵の開くような音がした後、金属同士が擦れるような音を鳴らしながら、換気用の小窓が開いた。
「ソコデナニヲヤッテルノカナ?」
「ヒッ!!」
外から平坦な優葉の声が聞こえてきた。
そして小窓から茶色い髪の毛が侵入してくる。
ホラー映画ようである。
「あ…………」
優葉の目が見えた。
その目には黒い光が宿っている。
「へぇ〜…………」
それだけ言って、優葉の頭が換気用の小窓から出ていった。
へぇ〜だけが1番怖い。
優葉のさっきの様子も合わせると、優葉がブチギレているのが簡単に分かる。
「トイレデナニヲシヨウトシテイタノカナ?」
俺はそれと同時に今の自分の状況を見返した。
公衆トイレの中で上裸の冬樹の巨乳を揉む、俺の手。
そして冬樹の右手にはコンドーム。
言い逃れ出来ない状況だった。
「ガシャンッ!」
ドアが何者かに強く引かれた。
多分、優葉だろう。
「早く出て来てくださいよ、樹君、手遅れになってしまう前に」
「ちょ、ちょっと待って」
「ちょっとも待てません、早く出て来てください」
優葉がそう言う。
しかし冬樹が半裸な以上ドアを開けるわけには行かない。
「出てこないなら炙り出しますね?」
今度は換気用の小窓からそう、声が聞こえた。
(シュッ)
「ん???」
直後、ロケット花火が個室内に投げ込まれた。
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