第41話 初めての……(R15、続きはこちらでは省略してますので短いです)
ここまできたら、覚悟は決まった!
でも、あっちの世界でもこっちの世界でも未経験だから、何をどうすればいいのかわからない。
こっちの世界では、閨教育がある。私も婚約者がいたし、一応伯爵令嬢だたから、閨教育は受けたのよ。
でもさ、同じ年齢でも少し小さめで童顔だった私に、閨教育の先生は閨事を教えるのに罪悪感を持ってしまったようなの。
「大丈夫、何も習わない犬猫だってできるんです。お嬢様も、その時がくれば自然にわかります。一つだけ、旦那様になる方のすることに逆らってはなりません。どんなに恥ずかしいことでも受け入れてください。あと、着衣は全て脱ぐのが正しい作法ですが、何事も例外はあります。こうでなくてはならないという、決まったものがある訳ではないということです」
いやね、それくらいならば、日本人だった時の知識で知っているよ。あっちでは性教育はあったし、ネットの知識や雑誌の特集でも読んだことあるし。
でもさ、ただの知識と実践って違くない?
私から何もしなかったら、マグロとか言われない?洋服は自分から脱ぐの?電気は消すべき?でも、間接照明なんかないから、消したら真っ暗だし、初心者同士だから挿れる場所を間違ったりしないかな?声は出すもの?アハンウフンとか言うのかな?
そんな私の疑問は置き去りにされ、エドはさっさと自分の衣服を脱ぐと、私のドレスをいきなりズリ下げた。
いやいやいや、ブチッて音がしたよ?!ララ・ベルの特注品になんてことしてくれてんの?!
私はエドの頭をおもいっきり引っ叩いた。頬を張らなかっただけありがたいと思え!
「覚悟しろって言ったろ」
エドが胡乱な目つきを私に向けた。すっごい目つき悪いからね!初めてする相手を見る目じゃないよ?!
「覚悟はしたよ!ドレスは自分で脱ぐ!」
「お……おう」
私はドレスを元に戻すと、背中に手を伸ばそうとして……、クッ、手が届かない。逆の手を後ろに回そうとして……やはり届かない。
「プハッ……。なにやってんの、おまえ」
「うるさい!背中のホックを外して」
「はいはい」
背中側でプチプチとホックを外す音がする。私はその間にアクセサリーや髪飾りを外してベッド横のサイドテーブルに置いた。
「外したぞ」
モゾモゾとドレスの裾を手繰って、頭からスポッとドレスを脱ぎ去る。
下には一応コルセットを着ている。締め付ける肉もなければ、寄せて上げる肉もないんだけどね!しかし、若干は盛れている筈だ。いつもよりほんの数ミリでも。
コルセットは前開きだから、自分で紐を緩めていく。
「うん?」
紐を外すのに精一杯だったのだが、強い視線を感じて視線を上げると、凄い近々の距離でエドが私の胸をガン見していた。
「何見てんのよ!スケベ!!」
「アホ!ここで見ない男がいたら男じゃねぇ!好きな女が目の前で下着脱いでんだぞ?目隠しされとしても、なんとしてでも見ようとするのが男心ってもんだろ」
必死かよ……。
いや、まぁ、わからなくもないよ。目の前にエドの裸の胸があるし、お腹はバキバキに割れてるし、その……下はまだ下着は着ているけど何か盛り上がりが……?……えっ?それって普通?
私は、羞恥心も忘れてエドの下半身をマジマジと見てしまった。
いやね、本物なんか見たことないし、それが普通かどうかなんてわからないけれど、「モッコリ」なんて単語で言い表したらいけないくらいの物体が存在を主張していた。
「おまえこそどこ見てんだよ」
さっきまで堂々としていたエドが、モジモジしながら手で股間を隠す。
「いや、だって……無理じゃない?」
「無理じゃない!無理な訳がないだろ。第一、まだ完勃ちですらないし」
衝撃の事実に、私は紐を外していた手がバサッと下に落ちた。
「え?!それよりまだ大きくなるの?やだ、無理だよ。え?どれくらい?本当に?」
「やだとか言うなよ……」
エドはショボンとしてしまっている。こころもち、隠した手の高さも下がっているような。
いやいや、フル状態を知りたいからね。じゃないと、無理な訳がないって言葉に信憑性に欠けるじゃんか。
「見せて!」
「は?」
「だから、完全な状態とやらを見せて!それから判断するから」
「無茶言うなよ……。クソッ!」
エドは手を外した。
「さっきより小さくない?」
「小さい言うな!男のここはデリケートなんだよ」
デリケート……ねぇ。まぁ、この雰囲気で「勃て!勃つんだ〇〇!」って叫んでも、無理っぽいよね。
「じゃあ、頑張ってみてよ。男の子って、自分でやるんでしょ?私は気にしないから、ほら頑張って」
「まじかよ……」
うん、まじです。
▶▶▶第二章 完結◀◀◀
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