941 happeningは終わらない(笑)
奈緒さんによって、カラカラに干からびた倉津君でしたぁ(笑)
***
……翌朝。
俺の通う中学校では、去年より少し華やかじゃない文化祭が行なわれる日。
そんな日に俺は、昨日の疲れから非常にダラダラとした態度で布団から身を起す。
現在時間は、朝の7時。
既に俺が目覚めた時には、横で寝ていた筈の奈緒さんの姿はなく、綺麗に布団が畳まれていた。
俺は少し奈緒さんが居ない事が気になり。
別室から、一旦、自室に戻ってみると、昨日酔っぱらった例の4人組が、なんとも申し訳なさそうな顔をして、部屋に入って来た俺を見詰ている。
そして、何故か正座していた。
そこで俺は、この4人組が昨晩の事で非常にグツが悪い事に気付き。
その辺を適当に『気にすんな、気にすんな、また後で学校で逢おうな』っと慰めた上で帰宅を促し、此処は事無きを得る。
勿論、俺の言葉に従って、4人組全員が一旦帰って行ったのは言うまでも無い。
けど、最後まで申し訳なさそうな顔で何度も謝罪をしながらだったけどな。
……っで俺は、そんな素直達を見送った後、再び自室に戻り。
一服を付きながら、煙草から出る煙の輪っかを天井に向けて打ち出す。
そんで一服付いた後は、いつも通りノタクタと学校に行く準備をする為に、重い腰を上げて準備に取り掛かった。
すると、準備が整った位に、サッパリした顔の奈緒さんが戻ってくる。
どうやら、この様子からして、ウチの風呂を借りていたらしい様だが……この人、ホント、良い根性してるよな。
普通、ヤクザの本家で、堂々と風呂を借りるか?
どこまでも、マジで恐ろしい胆力の持ち主だ。
まぁそんな感じで、ど根性奈緒さんと再び合流を果たし、俺の愛車であるチャリンコに2人乗りして、文化祭が行なわれている学校に向った。
因みに奈緒さんは、変装をして貰ってる。
下手に奈緒さんが来校してる事なんてバレたら、大騒ぎになるからな。
***
……っで、午前中はだな。
そんな風に奈緒さんだと誰にも気付かれない様に変装をして貰いながら、出店を回って午前中は終了。
そして……午後からのとんでもないハプニングを踏まえた悪夢が始まった。
それは……ラブラブで歩いて来やがった崇秀、眞子カップルが齎したものだ。
「よっ!!お2人さん」
「おぉ、オッス」
「あぁ、おはようございます、仲居間さん。眞子も、おはよう」
「おはよう、奈緒ネェ。今日も綺麗だね」
「そりゃあ……ね。クラとは久しぶりの再会だったからね」
「ブッ!!」
奈~緒~~さ~~~ん。
朝……いや、もとい、昼一番の挨拶から、下ネタをブッ放そうとするんじゃありませんよ。
そう言う事は、この馬鹿に教えちゃダメだって!!
「ほぉ。そりゃあまた、お盛んなこったな」
「なんのなんの、そちら様に比べれば、私達なんて子供の遊びですよ」
なぬ!!この糞魔王は、俺の大事な兄弟を早くも手篭めにしてやがるって言うのか!!
眞子!!目を覚ませ!!
ソイツは、オマエをダメにしちまう魔王だぞ!!
……ってかオマエ!!ウチの大切な姉弟に、なにしてくれとんじゃ!!
「奈緒ネェ!!もぉ!!イキナリ、変な事を言わないでよ!!そんな事、なにもしてないから!!」
「えぇ~~~っ、ホントかなぁ?付き合ってる男女が1つ屋根の下に居て、なにもないなんて有り得るのかなぁ~~~?」
「いやいや、ホントなにもしてないですって!!ねぇ、崇秀。なにもしてないよねぇ」
「あぁ、確かに、なにもしてないな。一緒に風呂に入ったぐらいのもんだもんな」
「「ブッ!!」」
オイオイオイオイオイ、なにサラッと大胆な発言してやがんだよ!!
思わず、眞子と同時に噴出しちまったじゃねぇか。
ってか、オマエねぇ。
そう言う事をするんじゃねぇの!!
つぅか、もっと眞子を大事にしろっての!!
眞子は女の子なんだぞ!!
「なに噴いてんだオマエ等?別に、眞子と風呂に入るのなんて珍しい事じゃねぇぞ」
「あっ、あのさぁ、崇秀。それ、別に言わなくても良くない?」
「なんでだよ?相手は、夜通し何回もHしてた様な連中だぞ。そんな猿共に比べりゃあ、俺達の行為なんぞ子供の遊びに過ぎねぇよ」
「いやいや、仲居間さん。そんな何回もしてないですから。たった6回ですから」
「ブッ!!」
奈~緒~~さ~~~ん!!
「なに噴いてるのよ、クラ?人の体を散々弄んで置いて、そう言う態度はないんじゃない?」
なんで、そうなるんッスか?
どちらかと言えば、弄んだのは奈緒さんの方だった様な気がしないでもないんッスけど……
俺は、なんも変な事はしてないし、ただ愛情確認をしようとしただけなんッスよ!!
それなのに酷いッス!!
「真琴ちゃん……性欲を持て余してるのは解るけどさぁ。女の子は大切にしないとダメだよ」
「いやいや、待ってくれ!!俺は、なにも変な行為はしちゃ居ねぇよ!!濡れ衣も良い所だぞ」
「……って事はなにか?向井さんが変態行為をしたって事か?」
「ブッ!!してないですよ!!クラが、しつこく求めてくるから、それに応えただけです」
「なるほど。その向井さんの行為が、倉津には変態行為に見えたと」
「ブッ!!んな訳ねぇだろ!!奈緒さんの行為は愛情タップリで、慈愛に満ちた行為だ。風呂場で乳繰り合ってるオマエ等と一緒にすんな!!」
……ってイカン!!
アホ秀が、言わなくても良い様なイラン事ばっかり言うから、つい眞子まで巻き込んじまった!!
「酷い……そんな言い方……一緒に風呂に入っただけなのに。これって、そんなにイケナイ事なの?」
「いやいやいやいや、眞子は悪くねぇからな。どうせ崇秀が、眞子が風呂に入ってる時に、無理矢理押し込んできたんだろ」
「いや、入って来たのは眞子の方だが。それがなにか悪いのか?」
「なぬ?……オイオイ眞子。オマエ、自分を、もっと大切にしなきゃダメだろ。コイツは変態なんだぞ。なにされるか解ったもんじゃねぇぞ」
「えぇっと、それは、別に良いんだけど」
「ダメだつぅの!!いつまでも、こんな悪党に騙されてないで、早く目を覚ませつぅの!!」
オイオイ、まだ生まれて1年しか経ってねぇんだから、無茶な事してんじゃねぇよ!!
女の子は、もっと自分を大切にしないとダメだぞ!!
メッだメッ!!
「ちょっとぉ真琴ちゃん。それは、幾らなんでも言い過ぎなんじゃない?なんで崇秀の事を、そこまで言われなきゃイケナイ訳?そりゃあさぁ、私は、真琴ちゃんに助けられた身だから大きな事は言えないけど、恋愛位自由にしたって良いじゃない?……自分は、奈緒ネェと散々Hしてたクセに、説得力が全然ないんだけど」
「いや、まぁそうだけどよぉ。眞子は大切な姉弟だからよぉ。心配してるだけじゃんかよぉ」
「大きなお世話だよ。私は、これでも自分の事は、自分でちゃんと考えて行動してるの。行き当たりバッタリの真琴ちゃんと一緒にしないでくれる?それに干渉しすぎだよ」
「そうだけどよぉ。崇秀なんかと一緒に居たら、オマエまで崇秀みたいになっちまうぞ」
「あぁ……だな。俺も、それはそう思う」
おっ!!そこは自覚してやがったか!!
偶には、オマエも良い事を言うじゃねぇか。
「ちょっとぉ崇秀。それは無いんじゃない?大体、崇秀の何所が悪いって言うのよ?全然、真琴ちゃんよりイケてるじゃない」
「はぁ?ちょっと待とうか眞子。クラのどこがイケてないって言うのよ?全然イケてるんだけど」
「奈緒ネェ、何所がイケてるの?崇秀に比べたら、何所もイケてないんだけど」
「あぁ?なんて?眞子、口の利き方に気をつけなよ」
ヤバイ!!奈緒さんに変な火が入っちまった。
早く止めねぇと、こりゃあまた、大惨事に成るぞ!!
「ちょっと、ちょっと奈緒さん。喧嘩は良くないッス。仲良く行きましょうよ」
「ちょっとクラ。君、馬鹿にされてるんだよ。幾ら妹でも、今の言葉は許せないよ」
「ほぉほぉ、こりゃあまた面白い展開になってきたな。だったら此処は1つ、公平に勝負でもすっか?」
「へっ?……なっ、なに?どっ、どういう事ですか?」
「なぁにな。此処に居る4人を2人づつに分けて、歌謡コンクールで優勝した者が、相手の言い分を全て通す。負けた方は、どんな理不尽な要求でも、それを飲み込まなきゃいけないってルールだ」
なっ、なんでだよ?
なんで、自分の意見を通す為だけに、そんなヒチ面倒臭い事をしなきゃイケねぇんだよ?
この場合は、トムとジェリーみたいに『仲良く喧嘩した』とかで良くねぇか?
なんで、こう成っちゃうのかなぁ?
もぉ、マジでそう言うの辞めてくんねぇか?
(;´д`)トホホ
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【後書き】
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
さぁさぁ、お立合い。
些細な言い合から、またしても勝負に発展してしまいそうな4人なのですが。
此処で奈緒さんが以前口にしていた【彼氏彼女のよる音楽対決】が早くも実現する事に成ってしまうのか?
それとも……( ̄ー ̄)ニヤリ
次回は、その辺の対戦構図を書いて行こうと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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