928 別の意味での余計な一言
女性としての自覚を持った上で、漸く、本当の意味で付き合う上でのスタートラインに立った眞子と崇秀。
さて、そんな2人はと言うと(笑)
***
「浮気なんかしないつぅの!!なんで、そんな馬鹿げた発想が出て来るかなぁ?人を尻軽女みたいに言うんじゃありませんよ!!こんな私を、こんなに好きになって貰ってるって言うのに、そんな軟弱な気持ちなんて微塵もないから!!」
「そっ、そうか」
「あぁけどさぁ。崇秀は浮気してもOKね。色々事情も有るだろうし、良い男ってのは、大概、色を好む物だからね」
「ほぉ、そうなんか……良いんだな?本当に、それで良いんだな?」
へっ?
あり?
今の流れで、崇秀はそう言う方向なんですか?
ありり?
「えっ?えぇ~~っと……」
「じゃあ、先に言って置くがな、眞子」
「あっ、あい」
「俺は、倉津とは違うから、必要と有らば手当たり次第に行くぞ。だから、浮気を公認するならするで、それ相応には覚悟して置けよ。今、調子の良い事を言って後悔すんなよ」
いや……無理。
口では奈緒ネェの真似をして格好の良い事を言ってみましたが、無理です。
多分、恐らく、きっと嫉妬深くて独占欲の高い私には、そんな高等な真似は絶対に出来ません。
特に私はアナタを独占したい子ですなので、100%無理ですね。
だから、速攻で前言撤回です。
あぁ、それとですね。
今の話の序と言ってはなんなんですが。
世の中の女性の皆様方は、自身の分を弁えて、私の崇秀には絶対にアプローチ掛けないで下さいね。
良いですか?
崇秀は、誰になんと言われ様とも、私だけのものですからね。
あぁもぉ!!もっとハッキリ言えば!!
『私の崇秀に触んな!!モブブス女共!!私のんだからね!!』
「あぁ、嘘ですね。それに、絶対に無理ですね。完全に出来ませんね。だから、浮気はしないで下さい。それだけで嫉妬して死んじゃいます。あの、その代わりと言ってはなんですが、私の体なら、どう使って頂いても結構ですから、絶対に浮気はしないで欲しいです。私は、奈緒ネェみたいには成れませんね。嫉妬深くて、しゅいましぇん」
「ハハッ、なんだそりゃあ?んなもん冗談に決まってんだろ。なにをマジになってるんだよ?」
「だってぇ」
「アホ、誰が浮気なんかすっかよ」
「えぇ~~~、でもさぁ、崇秀ってモテるじゃん。その気になったら、なんぼでもイケそうなんだもん」
「本気でアホなのか、オマエは?」
「なんで?」
「俺がモテようが、なにしようが、んなもん、なんの関係もねぇの。俺には、オマエが居てくれるんだろ?なら、もぉそれだけで良いじゃんかよ。十分だよ十分」
「神か、オマエは?」
死ぬよ。
そんな嬉しい事バッカリ、ホイホイ口に出して言ったら、眞子は簡単に死にますよ。
コロッと死んじゃうよ。
……はぁあぁ~~~なんなんだろね、これ?
もぉ、幸せ死にするぅ~~~♪
「んあ?神だと?……あぁ、オマエが望むなら、神にでもなんでもなってやるぞ。それがオマエの望みか?」
「あぁ、いやいやいやいや、崇秀は、私だけの神様で良いです。他の人の事は知りません。……でも、愛情じゃないなら、他の人にも一杯幸せは与えて上げて下さい」
「んあ?……ふむ。なるほどなぁ。それ、面白い発想だな」
「へっ?なっ、なにがぁ?」
「いやいや。今、オマエが、自分で言った事」
「えっ?なに?なになに?私、まさか、またやっちゃった?」
「いやいや、なんもやっちゃあいねぇよ。俺は面白いって言っただけの話だ」
「いや、それが、凄く問題なんですけど」
「……良し眞子。まずは部屋に戻って、その辺を、じっくり考察してみようぜ。オマエの、その何気に言った発想、マジで悪くねぇぞ」
あの……私の話は聞いて貰えてますか?
「あの、崇秀さん……少しでも良いから、私の話も聞いて欲しいんだけどなぁ」
「……にしてもオマエ。またそうやって俺の脳漿を沸き立たせやがるんだな。ホント、オマエって、いつも良い助言をするよな。……そんじゃあ、早速そこを考察しに、部屋に戻ろうぜ」
ぎゃああぁ~~~辞めてぇ!!
全然、私の話を聞いてくれないし!!
しかも、また余計な事を言っちゃった方は、正解だし。
これじゃあ、また壊れちゃうよ……この人。
「……ヤメテ」
「だが、当然断る」
……聞いてはくれてるのね。
要するに、聞いてて敢えて無視してる方向なのね。
でも、今日は大丈夫だも~~ん!!
我に秘策有りだもんねぇ~~~!!
眞子は負けないも~~~ん!!
「でも、ダメだも~~ん」
「なんでだよ?」
「だってぇ。今日と、明日は、お休みだもんね。だから、思考するのも、考察するのもダメだもんねぇ~~~~」
「チッ……余計な事バッカリ憶えてやがんな」
「でもですね。部屋に移動するのは賛成ですよ。此処、暖房が効いてて暖かいから、寒くは無いんだけど。ゆったりとは出来無いもんね。だから部屋行こ。2人で、ゆったりしよ♪」
「あぁ、はいはい。わかったよ。……んじゃあ行くぞ。パイナップル頭のままでな」
「ハッ!!忘れてた!!」
「ほれ、早く行くぞ」
「ちょ!!ヤメてよぉ~~~!!房持たないで!!パイナップルの房持たないで!!」
「とうとう、自分で言ってやんの」
「うるさいわ!!」
良いけどね。
でもですね。
眞子の大切な髪を、そんな風に扱っても良いのは、崇秀だけなんですからね。
特別なんですよ。
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【後書き】
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ<(_ _)>
また眞子が、崇秀を奮い立たせる様なややこしい事を言ってしまいましたね。
まぁ、この場は、明日明後日が休みという口実で、そこを上手く封じる事が出来た様なので、普通なら、これでその話自体がお流れに成ってしまう可能性があるのですが……相手は崇秀ですからね(笑)
何事もない様に平静を装いながらも。
その裏では、マルチタスクを使って『考察している可能性が高い』ので、実際は眞子も、此処で変に勝ち誇ってる場合じゃないですけどね(笑)
さてさて、そんな中。
次回は、TSしてから今回までの眞子の気持ちを総纏めにしてみたいと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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