927 夢の様な現実

 奇妙なトリックを使って、更に眞子が女性でしかない事を証明した崇秀。


……っで、後はと言うと(笑)


***


「もぉ……また、そう言う事するぅ」

「……っで、また話に集中してたオマエは、自分の頭がパイナップル頭にされてる事にすら気付かない。これも、お喋りが大好きな女性脳の特有の習性を利用したトリックだな。……そしてオマエは、毎度毎度、間抜け過ぎる」

「あっ、あるえぇ~~~?」


もぉ嫌だぁ……何所まで間抜けな女なんだろう?


気付くよね普通。



「……にしてもオマエ、あれだなぁ。どんな髪型でも似合うな」

「嘘だぁ。……流石に、これは無いよ」

「そっかぁ?スゲェ似合ってるぞ。俺は、そう言うのも好きだけどな」

「ホント?……からかってない?」

「嘘。……このパイナップル頭」

「はいはい……言うと思ったよ。それ、奈緒ネェと同じ反応だもん」

「ハハッ、そっか。向井さんと同意見か。じゃあ、つくづく俺と向井さんは似てるんだな。似た物同士で、惚れた奴が倉津の姉弟なんだから、どうしようもねぇよな」


惚れた……ですか?

こんな間抜けな私が、ホントに好きなんですか?


本気なんですかね?


私、相当、間抜けでアホな子だよ。


もぉ絶対的に崇秀の事は信じてるけど……此処はもう一回聞こぉっと♪


何回でも、そんな良い答えなら聞きたいし♪



「ねぇねぇねぇねぇ。惚れたってホント?」

「変な所だけ喰い付くな」

「だってさぁ。『惚れた』なんて言葉を崇秀が言うなんて変じゃない。そんなの聞いた事ないもん」

「あのなぁ。俺だって、人を好きになる事ぐらい有るの」

「嘘だぁ。だって私だよぉ」

「あっそ。じゃあハッキリ言ってやるよ。……眞子大好きだぞ」

「ギャウ!!」


はわわ……


はわわ……


なになに?なに言ったの、この人?

今、私に向かって、なんて言ったの?


ちゃんと聞けなかったから、もう一回言って!!もう一回言って!!


プリーズ!!プリーズ!!



「一生一緒に、この世で遊ぼうな」

「あの……あの……言ってくれるとは思ってたけど。ホッ、ホントに、私で良いの?わっ、わっ、わっ、私さぁ、凄い馬鹿だから。すっ、すっ、すっ、直ぐに、まっ、まっ、真に受けて、ほっ、ほっ、ほっ、本気になっちゃうよ。そっ、そっ、そんな事を言って、あっ、あっ、後で後悔しても知らないよ。たっ、崇秀の人生が、取り返し付かなくなるよ」

「アホ。何回も言わすな。オマエで良いんだよ。俺の相棒は、一生オマエ1人しかいねぇよ」


はぁ~~~~~~っ


もぉ、死んでも良いや……



「あの……その……」

「嫌か?嫌なら、ハッキリそう言え」

「あぁ、いやいやいやいやいや」


なんちゅう事を言うんですか!!


勿体無い、お言葉でございますよ。



「そっか。嫌か。……まぁある意味、それは正解だな。オマエは、オマエの事を知らない奴と一生添い遂げた方が、良い人生を歩めるかも知れないからな。俺は、正真正銘マトモな人間じゃないから、普通の人生の歩み方を知らない。そんな奴と一緒に居るのは面倒臭ぇもんな」


違~~~~う!!



「違う違う違う違う!!居たいって!!一緒に居たいって!!此処で、おかしな誤解をして、急に見捨てるのはヤメテよ」

「はぁ?それ、オマエこそ、マジで言ってんのか?だったら此処だけは、本気で言って置くがな。……俺、オマエの事、本気だからな。今、下手な事を言うと、後で後悔する事になるぞ」

「えっ?えっ?それって、まさかとは思いますけど、嫉妬とかしてくれちゃったりしますかね?……いつもみたいに、からかってるだけだよね?」

「冗談じゃねぇぞ。誰が、オマエをからかう為だけに、こんな糞恥ずかしい事まで言わにゃあならんのだ?そんな事しなくても、いつもでオマエはからかえるわ」

「酷い……」

「それに俺は、最初から、オマエ程、面白くて良い女なんて居ねぇつってんだろ。なに聞いてんだよ、オマエは?」


なんかドサクサ紛れに酷い事を言われた様な気がするけど、今の心境としましては……


もぉアナタ……神ですか?

私なんかを、そこまで想ってくれるの?


……だったらね。

もぉ本気の本気で、私の全てを好きにして良いよ。

全部、崇秀の色に染めちゃって良いよ。


……うぅん、寧ろ、眞子をアナタ色に染めちゃって下さい。


崇秀好みの女に成ってあげたいし。


……なんて気持ちで一杯に成っちゃっております。


だからね。

いつでも好きな時に、風呂場でやってくれた様な事をしても良いよ。

そうしたら、きっと、もっともっと女の子らしくなりますから。


ってかね。

もぉ崇秀にだったら、包み隠さず快感に身を任せてエロイ声なんかも上げちゃいますから、どうぞどうぞ。


御自由に眞子の体を、ご堪能下さいませませ。



「あぁはい、はい。ありがとうございます。あの、あのですね。不束者で、無作法者で、馬鹿者ですけど。こんな間抜けな三拍子も揃ってしまってる情けない私ですが、貰ってやって下さい。……もぉ、それぐらい大好きですよ。大大大の大好き過ぎます。私には、崇秀しかありません。だから、絶対に浮気もしません。なにが有ってもアナタだけを愛し。アナタだけを見続けますので。もし良かったら、偶にだけ優しくして下さいね。それだけで十分ですので。……あぁそれとね。ホントに、ありがとうね。いや、ありがとうございます。……もう一回、念の為に言いますけど、大好きですよ」


あぁ……夢じゃないよね。

全ての真実を知って尚、こんな私を気持ち悪いとも一回も思わずに、数多も本気の本気で好きになってくれるなんて……


もぉ、私の方こそ大好きですよ……



「そっか。じゃあ今までの様に約束で付き合うんじゃなくて。これからは、本当の意味で、オマエとの恋人関係は成立な。浮気しても良いが程々にしてくれよ。あんま嫉妬はしたくねぇからな」


ちょ!!


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


【後書き】

最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>


なんだかんだ言ってても、相思相愛なんですよね、この2人って(笑)


まぁ、眞子は少々ドン臭いしアホなので、崇秀に対する疑問を持ったりもする事はあるんですが、結局の所、崇秀の揺るがない気持ちに魅せられて、納得してしまっている様です。


さてさて、そんな傍から見たらバカップルな2人なんですが。

最後の最後で崇秀が、またややこしい事を言ってきましたので。


次回は、その辺の事情について書いて行きたいと思います。

恋愛って、少し上手く行ったからって、全てが上手く行くなんてご都合的な事はありませんからね(笑)


そんな訳で、また良かったら遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る