922 今、幸せな眞子にとって一番不安な事
自身の事で『とある事』をずっと悩み続けている眞子。
その証明を得る為に、自ら自分の全てを晒す為に崇秀の前に……
***
……そんな訳で。
洗面所で着ている服をイソイソと脱ぎ。
直ぐにでも風呂に入ろうと思ったんだけど、一応、ちゃんと脱いだ服は綺麗に畳んでからね。
風呂から上がった来た時、女物の服がグチャグチャに置いてあったら、男性ならドン引きしちゃう可能性もあるもんね。
いや寧ろ、崇秀の場合なら100%ドン引きされそうな気がしないでもない。
だからどんなに焦ってても、何事もちゃんとしないとね、ちゃんと。
……って事で、そんな風に服を綺麗に畳み。
自分の洗濯物を脱衣籠に入れた後にフッと思ったんだけど。
今、崇秀の洗濯物で洗濯機廻ってるなら、これも一緒に洗濯した方が効率が良いよね。
なにやってんだろう?
結局、こんな事1つですら浮かれてやんの。
……馬鹿過ぎるね。
……とか思いながらも、洗面所にある鏡で、身嗜みの最終チェックをしてから風呂に入っていく準備は完了。
後は、一応、さっき崇秀が『今と昔じゃ、形が違うだろボケ』とか言ってたから、バスタオル位は巻いた状態の方が良いかもね。
折角、そう言う部分にも気を使って貰ってるんだから。
「崇秀、入るよぉ」
「おぅ、入るなら入るで、サッサと入って来いよ。じゃねぇと風邪引くぞ」
あっ、毎度毎度の事だけど……対応が早い。
もぉ既に、昔から何度も一緒に風呂に入った設定に切り替えてるみたいだから、さっきみたいに身体の変化については気にしてない様子だね。
しかしまぁ相も変わらず、スィッチ式の最高級脳の切り替えの機能は抜群だ。
なら……此処まで言って貰えてるのなら、もぉ私自身が余計な事は何も考えなくても良いか。
いつもそうやって崇秀は、何も言わずとも私の都合に上手く合わせてくれるんだもんね。
この安心感……堪りませんなぁ(*´▽`*)
『ガラッ』
「おじゃま~~~」
「ほぉ」
あれ?浴槽に浸かってる崇秀が、なんか矢鱈と私の事をジロジロ見てるね。
ひょっとして、この体形について、なにか私に言いたい事でもあるのかなぁ?
・・・・・・
ふむ……でも、まぁ良いっか。
崇秀の評価がどうあれ、私は私なりに必死に磨き上げた体なんだから、此処は自信を持つべきだしね。
此処で自信が持てない様では意味がないからね。
あっ……それはそうとさぁ。
ヤッパリ、風呂の中は爽やかな良い香りが充満してるね♪
これ好き♪
もぉこれは、本当にアロマ風呂の域だよ。
まさに天然アロマ風呂♪
「なっ、なっ、なに?」
「いや、ちょっと見ない間に女らしい体型になったもんだなって思ってよ。前なんかマナ板みたいな胸だったのにな」
あぁ……そうきますか。
確かに、前は、まな板処か、胸の膨らみなんて物は何所にも無かったですからね。
なるほどねぇ。
私の体をじっくり見てたのは、そう言う前提条件を満たす為にも必要な理由だったんだ。
しかしまぁ、私に負担が掛からない様に色々考えてくれてるね。
「……まぁね。以前は、貧相な体型で悪うござんしたね」
「まぁまぁ、嫌味で言ってんじゃねぇんだよ。女性らしい綺麗な体のラインになったなって言ってんだよ」
「そっ、そうかなぁ?……あっ、あのさぁ。因みにだけど、崇秀は、こう言う体型好き?」
「あぁ、そうだな。女性の理想的な体型だと思うぞ」
そっ、そうかなぁ?
そっ、そりゃあさぁ。
なんだかんだ言ってても、ちょっとは自信あるんだけどね。
なんか崇秀に、直接そう言って貰えると……嬉しい♪いや、凄く嬉しい♪
「眞子。因みに、バストは幾つなんだ?」
「えっ?あぁ83か84cmぐらいの間かなぁ」
「ほぉ、思った以上に大きいんだな」
「あぁうん。けど、ウェストが57cm位だから、余計に胸が大きく見えるんじゃないかなぁ」
「なるほどなぁ」
「あの、因みにですけど。お尻は83cmですね。コチラも、結構、程良い感じだと思いますよ」
「ふ~~~ん。漫画みたいな下品な体型じゃなくて、かなり均整が取れてるんだな」
「まっ、まっ、まぁねぇ。こう言っちゃなんだけど。自分でもそう思うよ」
「だろうな」
ははっ……いつも通り反応は薄いけど、決して嫌って訳じゃないみたいだね。
こりゃあ思ったより良い感じ。
まずは此処を気に入って貰ってなきゃ、話が続かないですしね。
「ふふっ。だったらさぁ、一緒に風呂に浸かって良い?」
「あぁ、構わねぇけど。2人で入ったら、大分狭いぞ」
「良いの、良いの、それが良いんじゃない」
そう言って、私はバスタオルをとって浴槽に浸かる。
こんなのなんて事ない、なんて事ない、今更だよ今更。
……嘘です。
もぉ心臓が爆発しそうな勢いです。
これはドキドキしてるんじゃなくてね。
崇秀が口では、あぁ言ってくれてるけど、最終的には『こんな体の私が気持ち悪いなぁ』とか思われてるんじゃないかなぁ?って思えて、本当は凄く不安で仕方ないんですよ。
この気持ちだけは、こうなった者にしか解らないと思う。
そう思いながらも、緊張したまま、崇秀を真正面に捉えて湯船に浸かる。
多分、今、私の顔が真っ赤っかになってる筈だ。
そんな私を見かねたのか、崇秀が、先に口を開いてくれた。
「……なぁ、眞子。なんでこんな無茶をした?」
あっ……
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【後書き】
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
崇秀の持つ本心……それは崇秀本人以外の人間には、誰にもわからない。
それが例え、眞子の都合に合わせて脳内の設定を変えて貰ってたとしても、それが本心とは限らないのだから。
そして、それこそが眞子が一番知りたい崇秀の本心。
だが、それに気付いてしまっている様な雰囲気を最後に醸し出され。
果たして眞子は、この後、どの様な態度を取るのか?
次回は、その辺を書いて行きたいと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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