920 今日明日の休日を、2人はどう過ごすのか?

 眞子の頼みにより、今日と明日の2日間は休みにする事にした2人。

なんと言っても、忘れていたが、崇秀と眞子が再会するのは久しぶりの事だった為。


さてさて、そんな2人は、どんな休日を過ごすのか?


***


 ……ってな訳でございまして。

今日と、明日は、2人してお休みにしたので、只今、食事を片した後で、お茶なんかを飲みながら、クダラナイTVなんかを見て寛いでおります。


あぁ因みにね、もぉビールなんてカロリーの高いモノは飲まないよ。

それに私は、これでも20時以降の飲食には、完全に制限を掛けてるからね。


豚になったら、崇秀に嫌われちゃうもんね。


そんな訳で、本当に呑気にしてる訳なんですけどね。


今日、崇秀……泊まってくれるのかな?



「ねぇ、崇秀。今日泊まる?」

「んあ?あぁ、いつも通り単車で来てるから、別に、どっちでも良いが」

「あぁ、そうなんだ。じゃあ泊まっていきなよ。久しぶりに、ゆっくり、お話しよ♪」

「オマエなぁ。少しは自分の身の危険ってもんを感じたら、どうなんだ?」

「なんで私が身の危険なんて感じなきゃいけないのよ?崇秀は、私にしたい様にすれば良いんだから、身の危険なんて感じる必要なんて無くない?」


なに言ってんだかね。


って言うか、なにを遠慮してるんですかね?

寧ろ、遠慮なんて微塵もしなくて良いんですよ。


誰がどう言おうと、私はもぉアナタだけのものなんですから♪

眞子にはもぉ、貴方しか見えないのです(*'ω'*)



「あっそ。ふぅ~~~……じゃあ、折角だから、今日は泊まっていくわ。眞子、風呂沸いてるか?」

「あぁ、うん。一応、沸いてはいるんだけど。……水を入れ替えるよ。私も、飯綱ちゃんも、朝のバスケの練習の後に入ってるから、お湯があんまり綺麗じゃないかもだし」

「そっか。じゃあ、頼んで良いか?」

「あぁうん、良いよぉ」


うわうわ!!これって、あれですかね?

男女が1つ屋根の下に居て、相手が風呂に入るって事はイヨイヨあれですかね?


だったら、滅茶苦茶、体を綺麗にしなきゃね!!

みっ、見られても大丈夫な様にしとかなきゃね!!


ピカピカにねピカピカに。

……って、言っては見たものの、きっと、そう言う展開はないよね。


どうせ……無い無い。

こういうのって期待するだけ無駄だもんね。


……そう思いながらも、仄かな期待を抱いて、鼻歌混じりに風呂場に向かって行く私って相当アホな子なんでしょうね。

そんな風な気持ちで洗面所に行った後、鏡に映ったニヤけた自分の顔を見た時には……『エロ痛い子だなぁ……私って』っと自分でも思わざるを得なかった。


……ところでさぁ。

私が此処に来た当初、この家に居た『清らかな乙女さん』て話は、何所行っちゃったんだろうね?

あれって、なんの幻想だったんだろうね?

奈緒ネェの言ってた通り、清らかなだけの乙女なんて物は、真上さん以外存在しないのにね。


まぁそれ以前の問題として、あの時の私って『清らかな乙女』を、どういう風に捉えてたっけな?

それさえも、もぉイマイチ思い出せないや。


けど、なんか引っ掛るね。


***


 ……それでまぁ、結局の所、鼻歌交じりに30分程掛けて風呂場を『いつもより』綺麗にしてだね。


更に30分掛けて、ピカピカの浴槽に、お湯を張る。


完璧です!!正に完璧です!!


……っでだね。

万が一、こんな事もあろうかと思って買って置いた、崇秀用の『新品のパジャマ』と『新品の下着』を袋から出して、着替えの籠に、綺麗に畳んで置いておいてあげる。


ふふっ……これで準備は完了。



「崇秀。風呂沸いたよ」

「あいよぉ~~~。ちょっと待ってくれな」


はい?


これは、風呂を沸かせって言った割に、空き時間が出来たからって、またなんかやってそうな雰囲気だね。


ホントにもぉ……そう言う面では落ち着きがないんだからぁ。


……っで、なにをやってるの?

崇秀のなにやら不穏な言葉に疑問を持った私は、パタパタとやや急ぎ足で洗面所から、いつもの部屋に戻った。


そして、部屋の中に入って崇秀を見てみると……


あぁ、やっぱりだ。

このバカタレは、あれ程、今日と明日は休みだって言ったのに、案の定、ノートパソコンを開いて、なにやら作業をしている。


(´Д`)ハァ…もぉ、また悪い病気が出たね。



「た~~か~~ひ~~で~~~!!今日と明日は休みだって約束じゃん。なに作業してるのよ。パソコン開くのも無しだよ」

「んあ?あぁ、心配しなくても、これは仕事じゃねぇよ。ただの趣味だ趣味」

「趣味?なになに、崇秀の趣味ってなに?そんなのあったっけ?」


おぉ~~~、そんなものがあるんだね。

テッキリ、思考する事や、考察する事。

若しくは、これ等を有用に使って仕事する事だけが、崇秀唯一の趣味だと思ってた。


魔王様にも、一応、趣味らしきものはあるもんなんだね。



「なに?って、これだよこれ」


うん?


そう言われたのでパソコンを覗き込んでみたら、英語で書かれた、どこぞのギターショップのホームページが表示されてた。


……って事はなに?

ひょっとして、また新しいギターを買おうとしてるのかな?


この男だけは……一体、何本ギターを買えば気が済むんだろ?



「なに?またギター買うの?」

「いいや。買いはしねぇよ。俺のギターは、初期に買ったSG以外は、ほぼ『MADE IN 骸』で固定しているからな。今の所、他所の商品を買う意思はねぇよ」

「じゃあ、なんでギターショップのホームページなんか見てるの?」

「なぁにな。骸以外にも、なにかとイカレタギターショップがマサチューセッツにあってな。その店の検索してただけだ」


うわ~~~っ、如何にも、いかがわしい感じが満載だなぁ。

骸さんも、大概、変な物が置いてある様な店だったからなぁ。


なんだろうね?

この湧き上がってくる嫌な予感は。



「……っで、どんな感じなの?」

「まぁ、そうだな。敢えて言うなら。まだ、技術的にも買うには値しない様な店なんだがな。なかなか面白い趣向の店ではあるな。まぁ、マサチューセッツに行った時にでも、一回寄ってみるかって感じだな」

「ふ~~~ん。じゃあさぁ。その店で、ベースの良いのがあったら連絡してよ。そろそろ私も音の幅を広げたいから、出来れば、良いのが1本欲しいんだよね」

「ふ~~~ん、そうなのか?まぁ、どの幅で音を広げたいのかは知らねぇけど。オマエに合いそうなベースが有ったら、速攻で連絡してやるよ」

「ふふっ……サンキュウ♪出来れば『GUILD 67 STAR-FIRE4』希望で」

「んあ?なんか、やけに限定されてるな」

「出来ればMADE IN 骸で」

「オイオイ、ちょっと待て。それじゃあ店まで変わってんじゃねぇかよ」

「……バレましたか」


だって、他のベースより、やっぱり私は『スタファちゃん』が欲しいのです。

イワク付きとは言え、あのベースの音は、ホントに最高の音を奏でてくれたからね。

勿論『79 Sting-rayちゃん』も最高なのは言うまでもないんですが『スタファちゃん』も欲しいのです。


まぁそうは言っても、あのベースはイワク付きなだけに、ジムさん、私に売るのを嫌がってたから……崇秀に口利きして欲しくて、多分、こんな言葉が出てしまったのかもしれない。


なんで、こう私は欲豚なんだろうね?


あぁでも……その交渉以前の問題として、そのベースを購入する為の先立つ物が私には無いから、なんとかして貯金をしないとね。


まずは、そこからですね。


崇秀や真琴ちゃんと違って、小生は『貧乏金無し』ですから。


(;´д`)トホホ


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


【後書き】

 最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>


眞子……また無意識の内に、崇秀に我儘を言ってますね(笑)


まぁでもこれは、眞子自身が完全に心を許した崇秀にしかしない行為ですし。

それが彼氏彼女の関係にもなったら、尚更、こう言う会話が成立してもおかしくはないと思います(笑)


まぁ若干、甘えすぎな面は否めないんですが。

普段の眞子は、比較的気を張って毅然とした態度を取っていますので、崇秀にだけなら我儘を言っても良いと思いますしね(笑)


さてさて、そんな少々2人のバカップルな姿を見せ付けられてる中。

ちょっと甘えた状態に成っている眞子は次回、何を仕出かすのか?


そこが少しでも気に成って頂けた方は、是非、また遊びに来て下さいねぇ~~~♪

(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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