第7話 城塞都市 攻防戦
「貴様がマモンか! このギルメドには屈強なゴーレム魔術師団が居る、此処がお前の死に場所だ!」
「ふっ、カラクリごときで止まる俺では無い! どれ程の物か使って見よ!」
馬鹿な奴だ。
この国にあるゴーレムは先の大戦でも活躍し、魔獣や高位魔族をも倒した。
その中でも最高の物はミスリルで作られている。
数体あれば魔王ですら殺せる。
侮ったなマモン。
「そうか、ならばここがお前の墓場だ、死ぬが良いマモン」
まずは、小手調べだ。
いきなり、最強のゴーレムは使わない。
だが、弱いゴーレムじゃマモンなら簡単に壊せるだろう。
ミスリルゴーレムでは一番弱い奴だ。
「ほう?それがギルメドが誇る、ゴーレムか? 掛ってくるが良い!」
「行けーーっ、M13号…マモンを殺せーーっ!」
ぎゃぁぁぁぁーーぎゃぁぁぁーー
魔道で作られた動力に魔力が流れる。
この部分は今の技術じゃ作れ無い。
太古の魔法技術で作られた動力で動くゴーレム。
最早魔王でも作れ無いテクノロジー。
これこそが城塞都市ギルメドが難攻不落と言われるゆえん。
今迄、竜だろうが魔族の進行すら防いできた。
「ふん、そんなガラクタでこのマモンが倒せるものか」
「M13、ハンマーパンチ」
巨大なミスリルの腕がぐるぐると回る。
人間で言うなら、只のぐるぐるパンチ。
人間なら大した威力じゃないが…そこはゴーレム。
魔道動力でぐるぐる回った大きなハンマー。
普通に喰らえば…小型のドラゴンすら死ぬ。
ドガーーーンッ!
大きな音を立ててその一撃がマモンの頭をとらえた。
だが…
「嘘だろう…避けもしないなんて…」
「なかなかの力だ…だが俺には通用しなかったな」
「ならば、M13速射破壊銃」
M13にはこれがある。
先の大戦で使われた科学と魔法の融合兵器。
小型のドラゴンの鱗も貫通する此奴なら無傷でいられる筈はない。
勿論、これで倒せるとは思っていないが…
「なかなか、痛いでは無いか…」
弾が全部当たっている…だが皮一枚傷ついていないだと。
「無傷なのか…」
「これで終わりか? ならばこの人形を壊させて…」
「くっ、この際やもない、M13、そいつを押さえこめ…すまないM13…M13塩酸レインバスター」
これは被害が大きくなるので使いたくはなかった。
無傷…それだけは避けたい。
次の戦いの為に…せめて…
マモンをM13が押さえつけると、その背中から雨雲が現れた。
そして、その雨雲から降る雨は…塩酸だ。
この技でかって無傷だった生物は居ない。
「なにやらヒリヒリするが…それだけだ」
「そんな…」
M13はもう溶け始めているっていうのに…
「これで終わりか」
「まだだ、済まないM13…M13自爆だーーっ!」
どがぁぁぁぁーーーーん
これならきっと…
「良く戦った、非力な人間よ…死ね」
「グハッ…」
こんな奴…誰も倒せない…
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