第6話 勇者ゼルSIDE 四天王攻防戦 

15歳になった。


暫くしたら、2人は旅に出る。


長いようで短かったわね…


復讐はしないのかって?


しないわ!


だってこれは、「白銀の勇者」の物語だもん。


2人が旅立つ日が来た。


昨日まで、国からも使いが来てお金を村が貰ったからか、村は総出でお祭り騒ぎだった。


これでもう終わり…二人と別れて私の新しい生活が始まる。


2人が旅立ってから、3か月が過ぎた。


◆◆◆


「此処から本当の私達の物語が始まるのね」


「まぁな、此奴さえ倒せば、正式に国の勇者として認められて地位もお金も自由自在だ」


勇者のジョブを持っているだけじゃ『勇者』の扱いはされない。


ある意味強い冒険者みたいな物だ。


だが、勇者には続きがある。


『手柄を立てて国から正式な勇者』として認められれば『勇者保護法』の対象になり。


最高の待遇が約束される。


その為には大きな手柄が必要だ。


ギルドにお金を払い四天王の1人「剛腕のマモン」の情報を探して貰った。


剛腕のマモンを選んだのには理由がある。


それは此奴だけが、四天王の中で単独行動をしているからだ。


流石に、強い。


だが、俺は勇者…そしてマリアは聖女。


やってやれない事はない。


そして、剛腕のマモンが城塞都市ギルメドを襲う情報を掴んだ。


ギルメドは高い城塞に囲まれている、そして強力な騎士団とゴーレムを使う魔術師が居るので有名だ。


此処と戦った後なら、如何にマモンとはいえ無傷では済まないだろう。


此処で戦い疲弊した後を俺達が潰す。


卑怯だとは思うがこれが最善手で恐らく勝てる数少ない方法だ。


俺達は、ギルメドの近くの森に陣取った。


悪いな、仇は討つ…だが、助けには入らない。


お前等を俺達は犠牲にさせて貰う。


如何にマモンといえど、都市の一つも潰した後なら怪我くらいするだろう…そこを叩く。


こいつは、自分の強さに自信を持っている、だから他の四天王の様に部隊では動かない…いつも一人だ。


だからこそのチャンスだ。



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