第十八話 遂にレベル100!そして転職!
更に1時間後――
「これで終わりだ!《
アンデッドの大群によってだいぶ消耗したドラゴンめがけて、俺はとどめとばかりに漆黒の槍を放ち――穿った。
ドラゴンは咆哮を上げると共に、ゆっくりと地面に崩れ落ちる。
『レベル100になりました』
「よし。何とかやれた……!」
1日中、ぶっ通しで魔物を狩り続けたことで、ようやくレベルは100になった。
マジで達成感があるな。
ゲームの10倍ぐらい大変だったから、その分達成感も10倍ってな。
さて、それはそうと、これでようやく転職できる。
死霊術師みたいな、プレイングがあまり生かされない職種はもうこりごりだ。
……あ、その前に、一応ステータスを見ておくか。
そうして、俺はステータスを見る。
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【名前】レオス
【種族】人族
【職種】死霊術師
【レベル】100
【状態】健康
【身体能力】
・体力1040/1020+20
・魔力1620/1120+520
・筋力820+20
・防護1020+20
・俊敏1120+20
【魔法】
・闇属性レベル6
【パッシブスキル】
・恐怖耐性レベル10
・闇属性魔法耐性レベル8
・暗視レベル7
・魔力総量増加レベル5
・常時回復レベル2
・ステータス全強化レベル1
【アクティブスキル】
・死霊召喚レベルMAX
・鑑定レベルMAX
・死霊強化レベル9
・即応レベル4
・看破レベル3
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「まあ、予想通りだな」
ステータスは、俺の予想と全く同じだった。
レベル100になったにも関わらず、レベルMAXではないスキルと魔法が多いが、これはいずれなんとかできる為、今は気にする必要はない。
さて、鑑定を除いた10個のスキルと魔法の中で、どれを次の職種に持ち越せるのだろうか。
こればっかりは流石に運なので、祈るしかないだろう。
「……あ、転職する前に、一旦ここから森の浅い所に行かないと。ここで転職したら死ぬ気しかしない」
転職すると、レベルが1に戻ってしまう。
流石にレベル1で、ここを歩くのは自殺行為にも程がある。
ハメ技で倒せそうな魔物も、ここにはいないし……
「よし。さっさと帰るか。もう日も暮れてるっぽいし」
そう言って、俺は戦闘によって倒れた木々の間から、沈みゆく太陽を見る。
そして、召喚しているアンデッドを一旦全て戻すと、代わりに骸骨の大鷲――スケルトンホークを召喚すると、その両足に捕まる。
「じゃ、程よい高さであっちに向かって飛んでくれ」
俺がそう命令した直後、スケルトンホークは骨の翼を羽ばたかせて、飛び立った。
そして、地面から10メートル程の高さを維持しながら、かなりの速度でスリエに向かう。
筋力のステータスがそこそこ上がっているお陰で、この体勢でもそこまで苦にはならず、むしろ周りの景色を楽しむ余裕さえあった。
時たま地上にいる魔物に気付かれるが、最短経路で進んでいる俺に追い付くことは出来ない。
お陰で、何事も無く森の浅い部分――ゴブリンやスライムなどが居る区域に入ることが出来た。
「……うん。ここで下ろしてくれ」
あと少しで森を抜けるというところで、俺は地上に下ろしてもらうと、《
何とも惨い光景だが――安全第一なのだ。
「ふぅ。では……転職の指輪、起動!」
直後、転職の指輪がエメラルド色に光り輝く。
すると、目の前にウィンドウが現れた。
そこには、様々な転職が記載されている。
「さてと……よし。俺は――付与術師になる!」
少しの間悩んだ末、俺は付与術師を選んだ。
直後、ウィンドウが消えると共に、脳内に声が響き渡る。
『転職の指輪により、死霊術師から付与術師へと転職しました』
『レベルがリセットされます』
『暗視が持ち越されました』
うん。どうやら転職には成功したようだ。
さて、早速ステータスを見てみよう。
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【名前】レオス
【種族】人族
【職種】付与術師
【レベル】1
【状態】健康
【身体能力】
・体力20/20
・魔力20/20
・筋力20
・防護20
・俊敏20
【魔法】
・無し
【パッシブスキル】
・暗視レベル1
【アクティブスキル】
・付与レベル1
・鑑定レベル1
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「あれだけ苦労して上げたレベルが一気に1になると、喪失感が大きいな……」
ミスすれば、死んでもおかしくはない。
そんな状況下で戦い続け、ようやく上がったレベルが1になるのは、割と心にくるな……
だが、転職は今後も沢山するんだ。
いずれ慣れるだろう。
それで、持ち越したのは暗視のスキルだったか。
暗視は魔法で代用できてしまう為、出来れば闇属性魔法が良かったのだが……まあ、仕方ない。
死霊強化とかよりは全然マシだ。
暗視は、普通に使えるスキルだからね。
「さて、じゃあ急いでレベルを最低限上げておかないと」
そう言って、俺は先ほど四肢を切断した6体のゴブリンを見やる。
四肢を失ったゴブリンたちは、苦しそうに藻掻いており、流石にこれはいたたまれない。
俺は直ぐに山刀を構えると、6体のゴブリンの息の根を止めた。
『レベル12になりました』
『暗視のレベルが2になりました』
『付与のレベルが2になりました』
『鑑定のレベルが2になりました』
『スキル、麻痺耐性を取得しました』
成長の指輪の効果により、実質60体のゴブリンを討伐した俺は、一瞬にしてレベルを12にまで上げ、更に新しいスキルを手に入れた。
レベル12になれば、ゴブリンにも遅れは取らないだろう。
それも、転職によるステータス上昇率の増加のお陰でそこそこ余裕がある。
「さて、今日やりたいことはやり切ったし、早くスリエに帰らないと。マジでやべぇ……」
そう言うと、俺は6体のゴブリンの右耳を革袋に入れ、走り出した。
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