第27話 相談

あー

もう

どうしよ。

わかんないよ。

だれかに相談したい。

そう思い、メッセージアプリを開く。

キャプテンだ、キャプテン。

キャプテンはそういえば彼氏が途切れたことなかった気がする。キャプテンに相談してみたらなにか変わるかもしれない。

よーし連絡しよっと。

キャプテンのトーク画面を開いてみる。

さっそく、送ってみる。


ーすみません、キャプテン。

 相談したいことがあるんですがいいですか?


すぐにメッセージに既読がつく。


 いいよーももな

 どうしたん?ー


ー実は

 わたしって許嫁がいるんですよ

 ご存じだと思いますが如月翔也です

 

 聞いた気がする

 2年でも話題になってたよ

 1年にすごい子がいるって

 ももなかなって思ってたけどやっぱりそうだったんだねー


ーそうだったんですね

 

 そうー


ーそして

 わたし幼馴染がいるんですけど

 その人に告白されちゃったんです


 えっ!!??

 どゆこと?ー


ーそのままなんですが

 小学生のときにとっても仲良かった男の子がいたんですけど


 うんー


ーその人に呼び出されちゃって

 告白されたんです


 えー!!

 返事は返事は?ー


ーそれが

 ちょっと待ってって言っちゃって

 

 その幼馴染くんには許嫁がいるって言ったの?ー


ーそれが言えていなくて


 そっかー


ー断らないといけないっていうのはよくわかっているんですが

 気持ちも無下にできなくて


 そうだよね

 ももなはどっちを選びたいっとかあるの?

 わたしはどちらのこともよく知らないからー


ーそうですよね

 お父さんが取り持ってくれたので許嫁のことも大事にしたいんです


自分勝手な気持ちがまた心の中を渦巻いてしまう。


 でも、ももな

 どっちか選ぶしかないんだよ

 両方選ぶ方法なんてないんよー


キャプテンに諭されてしまう。


ーやっぱどちらかが断らなければいけないですよね


 うんー


ーキャプテン

 ありがとうございます

 なんか自分の頭の中が整理できたような気がして

 

 ならよかった

 相談ならいつでものるから連絡してねー


ーありがとうございます


キャプテンからの両方を選ぶ方法はないという言葉にはっとさせられた。

そうなんだ。

どっちか選ばないと。

選ばない方が海にも翔也にも失礼だ。

ようやくわたしは気づいた。今やるべきことを。


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平凡だったはずの私が… 音海もか @moca_otomi

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