第23話 楽過
海と電車に乗って中央駅に向かう。ここから中央駅は3駅分。なんとか1席空いていて、海が席に座らしてくれた。その流れるような所作にうっとりしてしまう。
海を見る。
保育園のときよりはもちろん背は大きくなり、体格もがっちりしている。海がどこか遠くにいってしまったかのように感じた。
そう思っているうちにも電車は進んでいく。2駅過ぎた。あと1駅で中央駅だ。
昔のことを思い出ししんみりしてしまう。それと同時にどきどきしてしまう。
となりの席が空いた。
海も隣に座る。
さっきまで別の人が隣にいたときはなにも感じなかったのに今では心臓がばくばく動いている。
海との距離が近い。
駅に着いた。
1駅という5分ほどという短い時間だったのに1時間ぐらいに感じられた。
電車から降りる。
改札を通るときに手を滑らして定期券を落としてしまった。
ヒヤッとしてしまった。
緊張しているのかな?そう思ってしまう。
こんなへまをしちゃっても海はやさしくにっこり手を伸ばしてくれた。
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