第7話 全スキル開放はチートすぎるスキルでした
「全スキル開放……っ!」
俺が強く念じると、
【全スキルを開放します。よろしいですか?】
もちろん、YES。
【全スキルを開放しました。任意のスキルを検索してください】
検索か。
この世界にどんなスキルがあるのか、俺は知らない。
……さっき、アルウィンさんの使った【光極剣】を【検索】しよう。
【検索結果を表示します。剣聖S級スキル:光極剣】
お、光極剣が出てきた。
【関連する結果も表示しますか?】
これも、YESだな。
【剣聖SSS級スキル:煉獄斬】
こっちは【SSS級】じゃん。
けっこう強そうだ。
よし、これにしよっ!
【煉獄斬を習得しました】
あ、忘れるところだった。
こういう強めのスキルは、きっと魔力をたくさん消費する。
俺はレベル1で、魔力は26しかない。
【検索ワード:「魔力 節約」で検索開始】
魔力消費量を0とかにできないかな?
【検索結果を表示します。魔術師SSS級スキル:魔力消費0】
お、よさげなスキルがあった……!
もちろん習得だ。
【魔力消費0を習得しました】
ちゃんと習得できたか、一応確認しよう。
アルバート・フォン・マクタロード
レベル:1
魔力 26/26
筋力 13
防御力 9
魔法攻撃 10
魔法防御 8
敏捷 11
ジョブ:なし
スキル:煉獄斬、魔力消費0
「よし……っ! スキル習得完了っ!」
「はあはあ……このオーガ、なかなか強いです」
「おがあああああっ!」
アルウィンさんが、息を切らしている。
S級剣聖のアルウィンが、苦戦するなんて……
「おそらく、狂乱状態なのでしょう……」
セリスが弱気な表情でつぶやく。
狂乱状態——バーサーカーモードと呼ばれる。
モンスターが完全に理性を失い、死ぬまで周囲を破壊し尽くす呪いだ。
狂乱状態のモンスターは、通常より攻撃力が3倍になる。
「ぐ……っ! このままじゃマズイです。いったん逃げて、冒険者ギルドから応援を——」
「おがああああああああっ!」
オーガがアルウィンさんに向かって、突進!
このままじゃ……っ!
俺はとっさにアルウィンさん前に出て、
聖剣エクスカリバーを握る。
「あ、アルバート様……っ⁉︎」
俺はエクスカリバーを振り上げて——
「煉獄斬……っ!」
どおおおおおおおおおおおおおんっ!!
剣から放たれた、激しい炎——
「おがああああああああああああぁぁぁぁぁ……」
断末魔と共に、オーガは燃え滓となった……
「こ、これは剣聖の最上級スキル、煉獄斬……っ! どうしてアルバート様がこんな強いスキルを……?」
「アルウィンさん、ごめん。驚かせちゃったね。実は僕、スキルを習得しちゃって」
「希少種(男)は、スキルを習得できないはず——」
アルウィンさんが言いかけた時に、
「「アルバート様ああああああああああああっ!」」
「ぶは……っ!」
セリスとリンフィアの胸に挟まれて。
「アルバート様っ! よくご無事でしたっ! 死ぬほど心配しましたよっ!」
「もう! ご主人様が死んだら、あたしも死ぬんだからねっ!」
ぎゅうぎゅう二人に迫られる……!
柔らかな身体が、いろんなところに当たりまくって。
「はあ……とにかく、みんな無事でよかったです。そして私も——」
アルウィンさんが近づいてきて、
「アルバート様成分を、補給させていただきます」
むぎゅううううううううう……っ!
「く、苦しい……っ!」
たわなな胸に埋められる、俺であった——
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