誰かの記憶 ④
20歳になったとき。妹は突然姿を消した。
「銀華! どこ行ったんだ!」
姉も両親も探し回ったが、妹は見つからなかった。まるで神隠しにあったかのように、忽然と姿を消してしまったのだ。
姉は悲しみに暮れた。今まで愛していた妹が、いなくなった。もしかしたら、二度と会えないかもしれない。そんな悪い想像さえ浮かんでくる。
「銀華、帰ってきて……」
姉は毎日泣いた。妹を愛していたのに。自分のせいかもしれないと後悔した。しかし、今となっては後の祭り。
妹がいなくなった理由は分からない。ただ、姉にとっては自分の責任であるとしか思っていなかった。
「銀華、ごめんね……。私がちゃんと話し合ってれば……」
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