2人で食べようお昼ご飯

昼休み、いつものようにお弁当を持ちいつもの中庭へと向かう準備をする。学校に行く途中で気づいたのだが今日は天気も良く、そこまで寒くもないので非常に過ごしやすいだろう。

クラスメイトは各々グループで食べるようでいつもの様に机を寄せあったりしている


(まぁ僕には関係の無い話か)


そんな事を思いつつ僕は中庭へと向かうのだった







「···············」




─────────────────────

「はい、到着っと」


相変わらず誰もいない中庭、割といい場所だから1人位来てもいいような気がするがなぜ来ないんだろう。人来たら困っちゃうんだけどね。

いつもの定位置であるベンチに座りのびのびとお弁当を食べ、1人思考の海へと沈んでいく


「隣、座ってもいいかい?」

「どうぞー」


周りを気にせず食べれるのは1人で食べる者の数少ない利点の1つなのかもしれない。おや?なんか悲しくなってきたぞ。

こんな顔隣に座ってる人に見せる訳にはいかないな。


ん?


隣?


てか今誰座った!?


何となく隣に座る事を許してしまったが、僕は一体何をやっているんだろう。声がした方向に急いで顔を向けると


「わっ。ど、どうしたんだい?」

「早瀬さん!?」


お弁当を持った早瀬さんがいた。え?なんで早瀬さんが····


「あ、あのどうしてここに?」

「ほら、今日1時間目の授業来なかったでしょ?だから心配になってね、スマホで聞こうか悩んだんだけど私達連絡先交換してないでしょ。だから来たんだ」

「あぁ、なるほど·····」


「·····それにこうして来る口実も作れたしね」


「へ?」

「いや、なんでも」


絶対何か言った気がするがまあいいか。それよりわざわざ心配してくれたんだ。普通に嬉しい。


「大丈夫だよ早瀬さん。昨日夜更かししちゃってね、だから寝坊したんだ。」

「ふふっ、そうか。君は寝坊助さんだね」


慈愛を込めた顔で見つめてくる早瀬さん。そんな顔で見つめないでください。惚れちゃいます。


「お恥ずかしい限りです···。」

「いやいや、誰しもそういうこともあるよ」


まずい、この話は分が悪すぎる。このままじゃ僕が恥ずか死してしまうから早く話を変えよう


「そ、そういえば他のキラ―いつも一緒にいるメンバー達はどうしたの?」

「いつも一緒にいる···。優香達のことかい?」

「うん」

「彼女達なら教室で昼食を取っているんじゃないかな」

「あぁ····なるほど。え、それじゃあ早瀬さんは?」


そうすると、彼女は自分のお弁当を僕の目の前に持ってきて


「一緒に食べようよ」


なんてことを言い出してきた。


「い、一緒に?」

「そう、一緒に」


早瀬さんの提案に思わず聞き返してしまう僕。でも仕方ないと思うんだ、今までお昼のお誘いなんてしてもらったことなんてない人間が学年でも人気な、しかも女の子にお誘いしてもらっているんだから


「で、でもほら柊さん達が待っているんじゃないかな?」

「それぐらい今から連絡すれば別に大丈夫だよ。それに今ここで食べないとお昼の時間がなくなってせっかくのお弁当が食べれなくなってしまうな~。」

「ッ···」


(なんなんだこの小悪魔!?)


そこまで言われたら罪悪感でいっぱいになってしまう


「それで、どうだい?」


(あれ、でも)


よくよく考え見れば僕に不都合が無い気がする。僕も彼女と過ごせるのは緊張もするが非常に嬉しいし、断る意味もないんだよな

他人にやっかみを受けるのは怖いが、流石に僕と一緒過ごしているなんて思ってもいないだろう


「あー、それじゃあ一緒に食べたい、、です」

「ふふっ、やった!」


(あーもう、可愛いなぁ!)


了承の返事をすると満面の笑みを浮かべる早瀬さん。非常に顔がいい


「それじゃ、改めていただきます」

「私も、いただきますっ」


そんなことがあり、僕達は会話を楽しみながらお昼を過ごしたとさ

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