嫌い寄りの頭花畑ヒロインに忠誠を誓わな死亡エンド確定って、どうなのっ!?
ゲームの内容は、先視の巫女が神託を受けたことから始まり、聖女が世界の瘴気を払ってどうのこうの・・・的な話だったように思う。プロローグは最初だけ読んで、周回のときは大体飛ばすから、若干うろ覚え。
そして、なぜか魔術学園に聖女が現れるという神託。無論、ヒロインは神託の聖女だ。
それで、ヒロインは王子やら騎士見習いやら魔術の天才やらのイケメン達と恋愛模様を繰り広げつつ、聖女として目覚めると・・・的な?
無論、「聖女のクセに恋愛かよっ!?」だとか、「随分とご都合主義ですね?」などと言った野暮なツッコミを入れてはいけない。
乙女ゲームに育成シミュレーションとシナリオ分岐により、RPG要素が絡んだゲームという感じだろうか?
まぁ、そんなことはどうでもいい。
重要なのは、『わたし』の立場だ。
この乙女ゲームに
詰まるところ、バリバリヒロインの敵。
基本、ゲームでの暗殺者などはやられキャラ。つまり、『わたし』にあるのはヒロインが攻略対象とくっ付くためのストーリー分の、当て馬役&大量の死亡フラグ! ということだ。
主人公ことヒロインちゃんが学園生活を送る上で親友となるお助けキャラに、病弱で可憐な令嬢のカナリアという存在がいる。カナリア嬢は、ヒロインに実に様々なアドバイスをしてくれる。
そのアドバイスに従って、攻略対象のルートを確定させて行くワケだが。このときのヒロインが学園での成績が低過ぎると、イケメン達とは友情エンドで終わる。
ちなみに、カナリア嬢との友情を蔑ろにし過ぎても、攻略のアドバイスをもらえなかったり、学園でヒロインが決定的なやらかしをして退学するという、バッドエンドとなってしまう。
イケメン達との恋愛模様が楽しみたければ、適度に成績……自身のステータスを上げ、適度にカナリア嬢との友情も育んで行かなければいけないのだ。
学園編で攻略対象の個別ルートに入れば、聖女の卵としてヒーローとの婚約エンド。
けれど、成績が低いのに強引に攻略対象のルートに入れば、ヒロインの死亡するバッドエンドとなる。なんというか、この辺りはかなりシビアだ。
死亡エンドは暗殺だったり、事故だったり、ヒロインの能力が低くて防げないことだったりする。イケメンのヒーロー達は、ヒロインのピンチには間に合わず、そのまま……バッドエンドとなる。
まぁ、アレだ。ヒロイン暗殺エンドの場合、手を下すのは・・・
そして、学園編でイケメン共に目もくれず、成績……自己ステータスとカナリア嬢への友情度を上げ捲ると、ようやくここで聖女ルートが開く。
聖女ルートが開くと、なぜか成績優秀なイケメン共と一緒に瘴気の元を封印するという旅に出るというRPG風な展開に移行する。「なぜ?」というツッコミは、制作サイドへとお願いしたい。
まぁ、『勇者よ、旅立て』というノリなのだろう。ヒロインは聖女なのだが。
そして、旅立った聖女とイケメン共にはまた、個別ルートがあるのだが・・・
聖女を執拗に殺そうと狙うストーカー暗殺者がいたりする。要は、ヒロインがイケメン攻略対象とくっ付く為の当て馬なやられキャラだ。
多分、それが『わたし』なのだろう。
聖女としてのルートの方も、『わたし』の死亡フラグに満ちている。なんだか、『わたし』が生き残るのはとてもハードな気がする。
まぁ、一応『わたし』が死亡しないで生き残る、唯一と言っても過言ではないストーリーもありはするのだが・・・
それは、個人的に微妙。わたしの心情的に、かなり気の進まないルートだ。
まず、条件の難易度自体が高い。ヒロインの聖女ルートを開いた後に、攻略対象全員の好感度を一定以上は上げず、個別イベントを起こさず、更にはステータスを大体カンストした後、強制エンカウトのバトルでイケメン共を連れずに一人で戦って、規定ターンまで生き残ること。
ここへ辿り着くまでが、必要最低条件となる。
その後、怪我を負った暗殺者の正体に気付いて、ヒロインが治療を施すと・・・ようやく、暗殺者が聖女に忠誠を誓うという隠しルートが開く。
『わたし』が生き残れるのは唯一、通称『百合エンド』と称されるそのルートのみっ!!
いや、まぁ、個人的に可愛い女の子は好きだよ? 女の子同士の戯れやじゃれ合いは、見ていて眼福だとは思う。但し、それはあくまでも、マンガやゲーム、アニメなどの二次元の場合であれば、だ。
ぶっちゃけ、リアルで百合って、相当仲良くねー女同士じゃないと無理だろ。
なにせ、
仲良くする振り程度ならまだしも、忠誠を誓うとか、マジ勘弁してほしいぜっ!
つか、忠誠誓った時点で、ヒロインちゃんの為に『わたし』の命を捧げます、ってことだし?
一応、おそらくはヒロインが退学になるバッドエンドでも、『わたし』が生存できるルートにはなると思うが・・・その生存というのは、
通称『百合エンド』の方が、暗殺者として使い潰されるよりは大分マシではあるが・・・
と、なると――――
この、『ゲーム開始』前に『わたし』がぶっ壊されて『シナリオ』をなんとなく覚えている
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