裏切りの暗殺者(当て馬兼最難関隠しキャラ)は、死にたくないしヒロインに忠誠も誓いたくない
月白ヤトヒコ
どうやら『わたし』は、暗殺者候補生Aのようだ。
どうやら『
暗殺者候補生最後の仕上げとして、
すると、薬の効果は抜群で見事に
ある意味、テンプレだな。
まぁ、状況はかなりアレなんだが――――
ヤバい薬での影響か、身体が動かない。目も耳も一応機能して、こうして思考はできているのだが・・・困ったな? 『この身体』は大丈夫なのだろうか? ヤバい薬の後遺症などが至極気になるのだが。
ちなみに、暗殺者候補生Bは薬を飲むなりバタン! と受け身も取らずに床に倒れて、
「どうだ?」
「どうやら成功したようです」
「では、やはりこの者を学園へ?」
「はい。預言の聖女を探し出させ……そして、
「御せない場合、聖女はどうする?」
「消せばいいでしょう。おそらくは数年もすれば、新しい聖女が生まれるかと」
予言の聖女、学園、聖女を御す手駒、聖女を消す……? そして、『わたし』は暗殺者で……?
なんかこう、どこかで……って、もしかしてっ!?
暗殺者の養成……いや、以前の『わたし』を壊した
テンプレだ。しかし――――
チクショーっ!!
アレかっ!? アレなのかっ!?!?
タイトルは思い出せないが、なんかこう……内容がアレだったことは思い出したぜっ!!
ストーリーは好みじゃなかったけど、一応購入したのと、出演声優さん達と絵師さんと隠しキャラがドストライクだったので、ボイスとスチル集めの為、意地で全ルート制覇しましたともっ!!
なんというか、それはそれは残念なシナリオだった。主人公たるヒロインが・・・まぁ、わたしの主観だが。
明るく前向きで、けれど芯が強くて、少しおっちょこちょい。守ってあげたくなるようなタイプ・・・と、登場人物紹介には載っていた。
まぁ、ものは言いよう。というのが、わたしの感想だが。
なんだろうか? 他人の話を聞かず、周囲の迷惑も考えず、猪突猛進でトラブルに突っ込み、または自らトラブルを引き起こして中途半端に手を出し、それが自分の手に負えなくなると、自分を庇護してくれる攻略対象へと守ってもらう……ということを繰り返す、学習しない厄介極まりない女。
それでいて愛されキャラ。という、真顔で「は?」と言いたくなるような・・・全体的に、イラッとするタイプのヒロインだった。まぁ、わたしの主観なのだが。
なんと言えばいいのだろうか? 乙女ゲームのヒロインの筈なのに、ギャルゲーのヒロインのような役割をしているように感じた。
『男受けのする女』という感じで・・・主人公で、ヒロインの筈なのに、攻略対象のヒーロー達を引き立たせる為のキャラクターに見えてしまう、と言えばいいのだろうか? 無駄にピンチに陥り、ヒーローが駆け付けて守られる。そして、ヒーロー達のトラウマやらなにやらを解消して行き・・・という感じだ。
それが、
ギャルゲーと乙女ゲームは似て非なるもの。
どちらも異性の夢を見せてくれるゲームではあるが、男女ではときめく場面も、ドキドキする箇所も、好悪の感情を抱く点も、なにもかもが少しずつ異なる。
ヒロインが可愛いというのは前提条件ではあるが・・・それだけでは、越えられない差というものがあるのだ。
乙女ゲームの主人公たるヒロインは、男受けを狙うのではなく、ユーザーである女性に嫌われるようなヒロインにしては駄目だと、本気で思う。
『ギャルゲーのヒロインみたいな女なんざ、実在しねぇンだよっ!!』と、声を大にして言いたい。まぁ、男性側としても、『乙女ゲームの攻略キャラみてぇな男なんざ実在しねぇっ!! 夢見てンなっ!!』と、言いたいことだろうが・・・
いや、女性の方がそれは強く思っているだろうか? 三次元の男より、劣化せず、自分に常に優しくしてくれ、絶対に自分を捨てることの無い、二次元のイケボの
その辺りに付いては、理想の見解の違い。そして、劣化しない二次元は素晴らしい! ということにしておこうではないか。
まぁ、ゲームごとに世界観や文化などが違う設定なのは当たり前のことだし。一応、ギャルゲーを好む女性、乙女ゲームを嗜む男性がいないこともないだろうけどね?
とりあえず
むしろ、ピンチを薙ぎ倒し、野郎共を救って進め!
まぁ、そういうワケだ。
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