キャンペーン5話 【Menu:コスモグレープ】

【Menu:コスモグレープ】

推奨冒険者レベル:7


冒険者たちがいつもの様に冒険者ギルドへ行くと、職員が呼び止めてきます。

「大変ですよ!皆さんに指名で依頼が来ています!」

依頼主が応接室にちょうど来ているとの事で、応接室に行くとそこにはエルフの女性がいました。

「お久しぶりです」と挨拶をする彼女は、食道楽列車メルグの“総料理長”のダイナでした。

続けてダイナは依頼の内容を説明します。

「実は、ある特別な食材を入手して来て欲しいのです。その名は『コスモグレープ』という果物です」

コスモグレープについて知りたい場合は、達成値10以上での《見識判定》に成功する必要があります。

《見識判定》に成功した場合、以下の情報を冒険者たちは知っています。

「コスモグレープとは、名前の通りその一粒一粒が星の様に煌めく葡萄です。その実は甘く芳醇で、一度食べれば満天の星空の様に忘れる事はできず、しかし口の中に残る余韻は星屑の様に淡く消えてしまうと言われています」

冒険者全員が《見識判定》に失敗した場合には、以上の情報はダイナが教えてくれます、

《見識判定》に成功すれば、ダイナは「博識ですね」と冒険者たちへの評価を上げるでしょう。

ダイナの説明は続き、「問題は、このコスモグレープの生えている場所なんです。そこは冒険者である皆様なら、きっと縁深い場所のはずですよ」と言います。

つまり、コスモグレープの生えている場所とは、神紀文明時代の遺跡なのです。

遺跡の場所までは馬車で2日かけてシガヒ森林の中に入り、その後整備されておらず馬車の通れない地帯を徒歩で4日程歩く必要があります。


馬車での道中はイベントはありませんが、徒歩での移動中はイベントが発生します。

1日に2回、日中と夜営中にダイスでイベントが起きるか判定します。

日中1d6イベント表

1:何も起きなかった。順調に進めている。

2:サーベルタイガーが茂みから現れた!お腹を空かせて冒険者たちに襲い掛かって来る!

※サーベルタイガーについては、ルルブⅡの397貢。もしくはモンストラスロアの107貢を参照。

3:開けた広場でエントレットと遭遇した!話を聞くと、目的地の遺跡に最近不穏な気配があるとのことだ。これはどうやら植物に関わるものしかまだ気付いていないらしい。

※エントレットについては、ルルブⅡの406貢。もしくはモンストラスロアの121貢を参照。

4:綺麗な泉を見つけた!食べられる果物も自生している!食料と水を1日分補給できる。

5:フォレストコングがお腹を空かせている!食料を分けてあげますか?

※フォレストコングについては、ルルブⅡの397貢。もしくはモンストラスロアの108貢を参照。

→分ける場合:お礼に近道を教えてくれた。日程を1日短縮。

→分けない場合:フォレストコングは食料を探しに去って行った。

6:何も起きなかった。順調に進めています。


夜間1d6イベント表

1:夜営場所を探していると、森の中に家を見つけた。中には人がいるようだ。中の人と接触しますか?

→接触する場合:ナイトメアの男性が住んでいた。彼は快く冒険者たちを泊めてくれるそうだ。翌日へ進む。

→接触しない場合:家を通り過ぎると、広場でグールが3体うろついているのに出くわした!戦闘終了後休憩し、翌日へ進む。

2:朽ちかけた太陽神ティダンの神殿を見つけた。誰もいないが、周囲に近付く敵もいない。安全な寝床を手に入れた。

3:夜営場所を探していると、暗い洞窟を見つけました。光はない様子です。

→入る場合:《危機感知判定》に達成値12以上で成功すると、中に『アンフィスバエナ』がいる事が分かります。アンフィスバエナを倒せば、安全な寝床が手に入ります。

※アンフィスバエナについては、ルルブⅢの406貢。もしくはモンストラスロアの171貢を参照。

→入らない場合:洞窟から何かが見ている気配を感じながら一晩を過ごす事になります。1日経過でのMP回復は半分になります。

4:夜営場所を探していると、綺麗な神殿を見つけました。達成値12以上で《見識判定》に成功すれば、紋章からこの神殿が狂神ラーリスの神殿だと分かります。

→入る場合:《危機感知判定》に達成値12以上で成功すると、中に1人の人間の男性がいる事が分かります。見た所神官ですが、明らかに邪悪な儀式をしている最中です。《魔物知識判定》に成功すると、『邪神を崇める神官』だと分かります。戦闘に勝てば、一応は安全な寝床が手に入ります。

※邪神を崇める神官については、ルルブⅡの450貢。もしくはモンストラスロアの214貢を参照。

→入らない場合:神殿から悲鳴が聞こえ、代わりに中から『アルガギス』が1体現れます。戦闘に勝てば安全な寝床が手に入ります。なお、神殿内の邪神を崇める神官は、このアルガギスを召喚した際にそのまま殺されてしまっています。

※アルガギスについては、ルルブⅡの445貢。もしくはモンストラスロアの198貢を参照。

5:夜営場所を探していると、月明りの差し込む広場を見つけた。特に周囲に危険な気配もないです。安全な寝床を手に入れました。

6:夜営場所を探していると、森の中に家を見つけた。中には人がいるようだ。中の人と接触しますか?

→接触する場合:中にいたのは『スケルトンガーディアン』だった!戦闘に勝てば、安全な寝床が手に入ります。

→接触しない場合:家を通り過ぎると、広場に出たが冒険者の遺体を見つけた。既に蛮族に持ち物は全て持ち去られている様だ。恐怖を感じながら一晩を明かす事になります。1日経過でのMP回復は半分になります。


徒歩で森を抜けると、目的地の神紀時代の遺跡に到着します。

※GM向け情報:遺跡は入口→A→B→Cの連なる部屋で構成されています。


入口から入り、Aの部屋へ行くと、そこは室内とは思えない幻想的な光景が広がる花畑────だった場所でした。

何かの影響を免れた一部を除いて花は枯れ、腐り果ててしまっています。

《探索判定》に達成値10以上で成功すると、腐肉が点々と落ちているのが見えます。

跡を辿るなら、それはBの部屋へ向かっているのが分かります。

Bの部屋に入ると、今度は木々に囲まれますがやはりどれも腐ってしまっており、腐臭は強烈になります。

そしてそこに、その腐臭の原因が存在していました。

《魔物知識判定》に成功すれば、それが『ロトンワンダラー』だと分かります。

※ロトンワンダラーについては、ルルブⅡの416貢。もしくはモンストラスロアの137貢を参照。

ロトンワンダラーはCの部屋へと向かっているようです。

戦闘開始です。


ロトンワンダラーとの戦闘後、Cの部屋に入るとこの部屋からは一切の腐臭がしません。

それどころか、蕩ける様に甘く、高貴とさえ思ってしまう程の香りがします。

それはこの部屋の中央に、たった1本生えている木に生る、ブドウたちから香っています。

そう、それこそが『コスモグレープ』です。

コスモグレープを収穫して、冒険者ギルドへ納品すれば依頼達成です。


冒険者ギルドの職員に『食道楽列車メルグの食事券』に記入してもらい、列車へ向かうと車掌からVIP用の食堂車両に通されます。

ダイナが直々に配膳してくれますが、それはコスモグレープのゼリーとケーキ、それとジュースです。

どれも食べると一瞬星々の海を幻視するほど味に奥行きがあり、冒険者たちの味覚を刺激します。

この地上で食べる星の様な甘美を堪能した冒険者たちは、心地良い満足感に浸れることでしょう。


そしてまた、次の冒険が待っているのです。


成功報酬:5000ガメル+次回の冒険までの追加:13000ガメル

経験点:10000点

成長回数:5回

アビスシャード:2個

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