キャンペーン3話 【Menu:炎酒グレンウィスキー】
【Menu:炎酒グレンウィスキー】
※推奨冒険者レベル:5
冒険者たちが冒険者ギルドに向かうと、入り口に1人のコボルドが立っています。
彼は『食道楽列車メルグ』が停車した日に挨拶をしたコボルドです。
冒険者たちに気が付くと、彼は微笑みながら声をかけてきます。
「初めまして、『(パーティ名)』の方々ですね。私は食道楽列車メルグの“車掌長”をしています、『ペティ』と申します」
ペティは冒険者たちに挨拶をすると、続けて依頼をしてきます。
「本日は食道楽列車メルグより、あなた方へ指名依頼をさせていただきに来ました。……シガヒ森林にて、取ってきて欲しい食材があります」
ペディが求める食材を聞くと、「『炎酒グレンウィスキー』と呼ばれる、特別な酒の種です。これはそこにしかないとされる特別な物なのですが、この依頼は緊急依頼のものになります」
炎酒グレンウィスキーについては、《見識判定》に達成値10以上で成功すると分かります。
情報は下記のとおりです。
「炎酒グレンウィスキーとは、炎武帝グレンダールから名前が取られた酒の種です。その酒精は度数60度と強く、飲むとまさに炎を口に入れたように感じると言われています。しかしその酒精の強さは香気の広がりをもたらし、深い味わいは口に広がる炎にも負けないとの評判です。その評判に対して口にできた人は少ないです。その理由はこの酒は古代魔法文明に作られたものであり、現在に製法は残っておらず限られた地域に存在する酒の種のみがその味を伝えているからとされています」
なぜこの依頼が緊急なのかというと、シガヒ森林に住む一部の蛮族がそれを独占しようと狙っているという情報が入ったからだと答えます。
「というわけで、今回の依頼は正確には、『酒の種の収穫及び、独占をしようとする蛮族の排除』となります。具体的にどの種族の蛮族が狙っているかまでは不明ですので、現地で確認をお願いします」
ペティがそう締めくくると、目的地までの馬車を用意してくれます。
この馬車に乗れば、およそ半日で目的地である森の入り口まで到達するでしょう。
森の入り口から一本道をしばらく進んで行くと、2人の冒険者が薬草採取をしているのを見つけます。
それぞれ人間の女性とエルフの男性で、装備を見ると初心者ソーサラーの様です。
彼らは「最近2人でパーティを組んで田舎から出て来たばかりで、右も左も分からない。とりあえず依頼を受けてみたけど、困っている」と言います。
そしてそのまま、冒険者の中に男性がいるなら人間の女性の方が、女性がいるなら男性のエルフがそれぞれやたら大声で助けて欲しいと泣きついてきます。
加えて助けを求めながら、やたら詳細に冒険者たちの種族や性別、見た目で分かる技能などを言っています。
冒険者が不審に思った場合は、《真偽判定》を達成値8以上で成功すると「この冒険者たちは何者かに自分たちの情報を与えようとしているのではないか?」と気付けます。
また、この2人の冒険者たちが蛮族の変装ではないか怪しめれば、《魔物知識判定》で判定します。
成功すれば『レッサーオーガ』という人族に変化する蛮族の存在を思いつけます。
※レッサーオーガについては、ルルブⅠの442貢。もしくはモンストラスロアの71貢を参照。
冒険者たちがこの疑わしい存在と敵対しようと身構えると、即座に森の奥へと逃げていきます。
冒険者たちが追いかけるならば、怪しい冒険者たちの移動力は14のため、それ以上の数値がある冒険者ならば追いつけます。
その場合、その場で怪しい冒険者たちは人化を解除し、レッサーオーガとしての姿を現します。
レッサーオーガ2体と戦闘開始です。
冒険者たちが追いかけないならば、道なりに進んだ先に炎酒グレンウィスキーの酒の種群生地が出現します。
しかしそこには大きな人影があり、小型の蛮族たちを利用して酒の種を収穫させていました。。
レッサーオーガに似ていますが、それよりも大きく3mほどあります。
《魔物知識判定》に成功すれば、それが『オーガ』であると分かります。
※オーガについては、ルルブⅡの377貢。もしくはモンストラスロアの77貢を参照。
また、酒の種を収穫している小型の蛮族たちは、《魔物知識判定》に成功すればゴブリンだと分かります。
※ゴブリンについては、ルルブⅠの439貢。もしくはモンストラスロアの67貢を参照。
収穫を止めようとすると、オーガが冒険者たちに立ちはだかり、更に冒険者の数-1体のレッサーオーガが援護します。
オーガは収穫した酒の種を、この地域に住むより上位の蛮族に献上することで地位を上げようと考えており、冒険者たちに邪魔されるわけにはいかないのです。
戦闘開始です。
※オーガには剣のかけらが7個入っています。
オーガとレッサーオーガたちを倒すと、ゴブリンたちは散り散りに逃げていきます。
残されたのは収穫途中で荷車に乗せられた酒の種だけです。
こうして無事に、炎酒グレンウィスキーの酒の種を護る事ができたのでした。
収穫した酒の種を持って冒険者ギルドへ戻ると、ペティがニコニコしながら待っています。
「おお!ありがとうございます!無事の御戻りをお喜び申し上げます!」と言うと、続けて酒の種を検品します。
それが炎酒グレンウィスキーだと分かると、彼はそのまま食道楽列車メルグへと冒険者たちを案内します。
その先は、今まで入った事のない車両で、食堂車なのでしょうが豪華な内装となっており、一目でVIP用だと分かります。
「こちらのカウンターへどうぞ。すぐに担当の者が参ります」
ペティがそう言って下がると、すぐに入れ替わりでエルフの女性がやってきます。
「初めまして。この食道楽列車メルグで“総料理長”をしています、ダイナと申します」
お辞儀をして挨拶をする彼女は、グラスに水を注ぐとそこに今回冒険者たちが手に入れた酒の種を入れていきます。
途端に、グラスから香気が爆発したかのように溢れ出て、冒険者たちの鼻を襲います。
その深い琥珀色の液体を口に含めば、途端に強烈な酒精が舌を焼きますが、続けて豊潤な味わいが焼かれた舌を優しく癒していきます。
これが炎酒グレンウィスキーです。
「もちろん、そのままでも美味しいですが、本日は私がバーテンダーとして炎酒グレンウィスキーを使ったカクテルをお作りさせていただきます」
ダイナはそう言うと、様々なカクテルを作っては冒険者たちに提供してくれます。
それはそれぞれが異なった炎酒グレンウィスキーの魅力を発揮し、また違った側面を魅せてくれるでしょう。
冒険者たちの体を、酒は疲労を炎で焼く様に癒してくれるのでした。
成功報酬:3000ガメル+次回冒険までの追加:5000ガメル
経験点:6000点
成長回数:4回
名誉点:70点
アビスシャード:1個
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