第4話 私がバンドやるの!?

友香 「ええっ!私がバンドをやるんですか!」


友香 「一人もメンバー集められていないのに?」


枝野郎「そうだ。やりがいあるだろ!」


友香 「私はアイドルに…」



~【事情説明…カフェにて】~



友香 「…という夢を見ました江田さん…」


枝野郎「なるほどね…」


友香 「まさか…誘ったりなんかしませんよね?」


枝野郎「しないが…実はもっと違う要件だ…」


友香 「…なに?」


こういうとき、ろくでもない出来事があったりするもの…。


私の想像を軽く越えたりする。


覚悟して、聞こう…。


枝野郎「俺と一緒にバーで働かない?」


友香 「…は?」


え?なんで?なんでオッサンと私が働く必要があるの?


ど、どういうことなんすか…。


枝野郎「お、落ち着いて聞いてね…」


枝野郎「俺はバーのオーナーなんだ」


枝野郎「そんで、スタッフは3人しかいないけど…」


えっ…勧誘…?そのために声をかけたってこと?


わざわざ私が?


枝野郎「求人もあるから…」


ホントだ…詐欺じゃないみたいだ…。


枝野郎の言うことは信じられないが後でネットで評判とか検索してみよう…。


枝野郎「それで…何かあったらここに電話してね…」


バーのチラシにスタッフ募集と書かれてあった。


友香 「分かりました…一応聞いておきたいんですが音楽バーなんですか?」


江田 「そうだ…音楽バーを経営していて歌う場所も用意されてる」


江田 「簡単に言えばキャバクラのようなものだ」


まぁ…アイドルのマネージャーなだけあって、大胆だな…。


にしてもキャバクラ!?たしかにアイドルもキャバクラみたいなところあるけど…。


友香 「とりあえずこのチラシは持って帰ります…」


江田 「まっているからね…いつでも…」


友香 「お誘いくださりありがとうございます!」




アイドルになりたかったけど、とりあえず家に持ち帰ろう…。


カフェから家は少し遠く徒歩でも時間がかかる…。


春の風は暖かいけど、一歩を踏み出すのは足が重たかった。


歩きながら考えた…私は何がしたいんだろう…。


アイドルだけじゃなくてバンドの線もある…。


でも、歌うだけでいいならシンガーソングライターになれれば、


なれればいいはずなのにさあ…。


私ずっと一人で何でもかんでもやろうとしてた…。


結局、私は江田さんに誘われなかったら引きこもったままの…。


ただの…少女だ…。


それなのになんで私を誘ってくれたんだろう…。


チラシもこんなにキラキラしてて、まるで夢…みたいね…。


考えても仕方ないと割り切りたいな…。


踏み出したら何か…変わるの?



続く








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