寒い部屋

22℃とは思えぬこの部屋で、ひざを抱えて幾日か、本を開いて幾日か、水を飲んではまた幾日。時間を眺めて過ごしてる。

外は真っ白雪化粧。残る足跡、隣人の、戯れる声に耳立てる。雪を滑ったゲレンデに、靴あと残したあの日から、過ぎた月年、思うたび、切なく悲しくなるのです。共に遊んだ祖父母も、足腰立たず、口聞かず。年を取ったと知るのです。この先どれほど年月を、過ごし、時間を見るのでしょう。

足元冷えるこの部屋で、過ぎ行く時間を眺めましょう。

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