トニオさんに殺された子供やその両親からすれば、その罪こそが全て。
子供を殺された両親が今のトニオさんが見ても「人の為に街道の整備? それで子供が生き返るのか!?」ってなりそうですね。
確かに自己満足に過ぎない。トニオさん自身がそれを一番わかってるのかもしれませんね。
だからといって悪い意味で吹っ切れて子供を殺す事に何も感じなくなったのではなく、子供だったリナちゃんを助け、盗賊に沿われる人を減らす為に道を作り始めた。普通なら「殺しちゃったのなら一人も二人も一緒だぜ!」となりそうなのに。そこから更に腐らなかったのはある意味勇者ですね。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
そうなのです。ご両親がトニオさんを許せるはずはなく、トニオさんも自己満足であることを承知しています。むしろ自分が死んで終わりで良いなら喜んでそうすることでしょう。
人を殺めてしまった者が罪を自覚するのか、それとも歯止めが利かなくなるのか、その境目は何なのでしょうね。
リナちゃんの冒険ファンタジー!からはちょっと外れたお話になってしまいましたが、どうしても書きたかったエピソードでした。
とても難しい議題ですね。どれだけ罪を償おうとも、例え法で裁かれたとしても、子供を殺された親は赦すことなどできないでしょう。
しかし最大の過ちとは、過ちを犯したことをいつまでも受け入れないことではないでしょうか。一生かかっても罪を償えないと思ったのなら、その場で立ち止まって動かなくなるか、更に悪に手を染めることもできたのでしょうから。
トニオ氏は悪人だったかもしれません。それでも誰かの為にと思い、その意思をリナちゃんへと引き継いだのは、立派な行いだと感じずにはいられませんね^^
作者からの返信
コメントありがとうございます!
今回は良い子の冒険ファンタジーらしからぬ議題なのですが、こういうのが好きなんです。某スペースオペラの「最善の専制政治と最悪の民主政治はどちらがましか」なんて一晩語れる話題ですものね。
トニオさんは尊い命を奪ったまぎれもない悪人だけれど、彼が助けたリナちゃんが多くの人の命を救ったのなら、この道が作られたことで多くの人の役に立ったのなら。彼の功罪を測るのはなかなか難しいと思うのです。
トニオは罪という途方もないマイナスをゼロに戻すつもりで行動していましたが、人によってはもうゼロを越してプラスになっていた訳ですね。
囃してた子供が何かのきっかけで「道作ったおっちゃん凄え!」となって、継いでいったとかあったかも。
いつかトニオに飛び切りの朗報を届けられるように、リナちゃん頑張って。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
そうですね。本人はいくら続けても罪が消えないことを承知で道を作っていましたが、それに感謝する人々は少なくありませんでした。
あの時の子供達が! それは良いですね。せっかく作られた道をぶっ壊して親にひっぱたかれて、大人になってその意味を知る。だが久しぶりに里帰りした頃にはもうトニオさんはいなかった・・・なんていう話もできそうです。
トニオさんの贖罪は、次の代では『贖罪』以外に形を変えて、誰かが繋いでくれたんですね。
大切なかけがえ無いものとして。
法と感情。
法が許しても感情が許さないこともあるし、感情が許しても法が許さないこともあるし。
多分トニオさん自身は、自分を許さない気がします。
それでも続いた愚直な道は、決して意味の無いことなんかじゃないと思いました。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
そうですね。トニオさんは多くの罪を犯した上に人を殺めてしまったので、報われてはいけないし自分でもそう思っていることでしょう。
なので名前も残らないけれど、後世の人々は誰かが作ったこの道に感謝しつつ往来します。
戦闘もなければ主人公も活躍しない、ちょっと変わったエピソードでした。
嬉しさのあまり、パッとはしゃいじゃうところが、リナちゃんらしいですね~! パニエさんはちょいと頭が痛くなりそうでしたが。笑
リナちゃんが辿り着いた答えがとてもいいですね。きっと噂なりでリナちゃんの活躍をきいたら、トニオさんも嬉しくなりそうです!
素敵なエピソードでした(^^)!
作者からの返信
リナちゃんは単純なので、悲しいと思ったらすぐ泣くし嬉しいと思ったら飛び跳ねます。政治的な配慮で黙っているなんて彼女には無理です(笑
そうですね。きっと自分が救ったリナちゃんの活躍を伝え聞くのが、トニオさんにとって一番嬉しいことでしょう。
戦闘もなければリナちゃんも活躍しないエピソードですが、どうしても書きたかったお話でした。