意識や視力を失うデメリットがあると考えますと、痛みを伴うそれは、ある意味では長く戦うのには向いていると考えられますね。痛みに耐えることさえできれば、まだ戦うことができるのですから。
ただ、それならば彼が戦う理由とはなんなのでしょう。「勇者なんて碌なものじゃない」と、それを本心から言うならば、絶対に手放すべき剣である筈なのですが。
いずれにせよ、彼が飲んだくれている理由が、少し分かった回でしたね^^;
作者からの返信
コメントありがとうございます!
そうですね、筆舌に尽くしがたいとはいえ肉体の損傷を伴わない痛みなので、飲んだくれさんは今まで戦い続けることができました。あろうことかリナちゃんのせいで限界を迎えてしまったわけですが・・・。
彼は嘘つきなので、たぶん「勇者なんてろくなもんじゃねえ」という台詞は本心ではないのでしょう。
自分は断固として理想の勇者であろうとして、でも愛弟子には「勇者なんてろくなもんじゃねえ(だからいつでも辞めていいんだぞ)」と言う、そんな男です。
そしてリナちゃんの「最低です」ももちろん本心ではないという、まったくもって素直じゃない師弟です(笑
飲んだくれさんが「勇者なんて碌なもんじゃない」と以前に言ってたのを思い出しました。
他人をより救える勇者であろうとすれば、いずれ神託装具を手に取るリナちゃんを想像しちゃってたのかもですね。リナちゃんならそんな力に頼らないかな?
でも以前、肉を斬らせて骨を断つ的な戦術も取った事もあるリナちゃんだし。
作者からの返信
おお! 飲んだくれさんの言葉を覚えていてくれてありがとうございます!
彼は勇者なんてろくなもんじゃないと言いつつ、自分は理想の勇者であろうとする人でした。そして弟子に同じ思いをさせたくないと思いつつ、自分と同じ理想を掲げるリナちゃんの姿を嬉しく感じていました。
うーん、リナちゃんはどうでしょうね。何らかのきっかけで神託装具を手にしても、結局は捨ててしまうのではないでしょうか。力が足りなければ自分なりに考えたり、もっと強い人を頼ることができるのが彼女の本当の強さなのだと思います。
守り守られる、教え教えられる、そんなこれまでの関係に訪れた変化の刻。二人の関係性と心情が丁寧に描かれた本章……最高でした。毎回、本作屈指の良エピソード!という感想を抱いておりますが、今回は特に胸にずっしりとくるものがありました。
最後の会話で互いに、勇者「なんて」と表現するのが印象的ですね。どこまでいってもこの二人は師弟であり、そして「勇者」なんだなと思いました。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
リナちゃんと飲んだくれさん、ちょっと良い雰囲気になったりもしましたが、最後に辛い現実が待っていました。
言葉遊びに気付いてくれてありがとうございます! お互いに「勇者なんて」と言いながら誇りを持っていて、それ以上に相手を大切に思う二人です。
本人の意志が固いのでリナちゃんも今回ばかりはどうしようもないのか・・・いや、何とかしてあげたいと私も願います。
なるほど、痛みが累積するとなると、想像を絶しますね( ;∀;)
日にちが経てば少しはマシになる、のがどのくらいかは分かりませんが、それだけが救いかな。痛みをお酒で誤魔化してるんでしょうかね……。
リナちゃん、口では色々言っていますが、そこに深い愛情を感じます。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
そうなのです。作中には出てきませんが、飲んだくれさんはお酒で痛みをごまかしていたという裏設定があります。やせ我慢が似合う男ですからね・・・。
女の子が「こんな奴最低!」というのは相手を意識している証拠、というイメージで書いたのですが、女心がわからないので正しいのかどうか。作者の妄想かもしれません(笑
ああ……悲しい。
読んでて涙が……
飲んだくれさんだからこそ、最良の結果でエリシオンを使える。
でも、本人に取っては最悪の結末を迎える。
他のエリシオンだったら、きっと相手にしなかったか、すぐに捨ててたのに……
そして、リナちゃんが言った通り彼はもはや死ぬまでそれを手放すことは無い。
色んな人を救いながら。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
最低の男・飲んだくれさん、とうとうリナちゃんばかりか京野様まで泣かせてしまいました(汗
そうですね、この人にとって最良の武器であり最悪の結末が約束された品でもあります。全て覚悟の上で彼はこの剣を手にしたのでしょう。
でも! そんな師匠をも救おうとするからリナちゃんは真の勇者なのです!