第4話 少し訳アリになった理由(終)
「周りを気にしないで、自分らしく生きる」
「人を信じる」
これが続けられたらどんなに幸せか。
私は残りの中2生活は我慢と慣れで無理やり登校していた。慣れだけではやっていけず好きな人を見る目的で登校していたのは完全に黒歴史。それぐらい思わないとやってられなかったのだ。
B・C・Dは、担任からの注意された後も悪口を続けていた。まず周りに私の悪口を言いふらしたり「ゆるににチクられて先生に注意された」となぜか被害者面しだして、私の友達にも言いふらしていたのだ。周りには悪口の事バレたくなかったのに。それから私に友達ができないようにするため手をまわしていた。
一例を紹介すると体育の体力測定でソフトボール投げの時間に男女別で投げて女子が男子の投げたボールを拾わなきゃいけない時、私はとある女の子と会話が盛り上がっていた。だが近くにボールが転がってきて拾いに行って私に言った隙に、B・Cがその女の子と話し込んでいて私を近づかさせないようにしていた。
そのあと、女の子に話しかけたら素っ気なくなっていた。
「完全にやられた、、、」いじめっ子がいる限りまたひとりぼっちになってしまうのか。あの小学校の時の孤独を味わうことになるのか。
そう思っていたがある女の子と仲良くなり運命が変わった。
出席番号席の隣の席で理科実験で同じ班になったにこちゃんという子だ。その子は
どん底に落ちていた私を救ってくれたうちの一人。にこちゃんを簡単に説明すると
別の小学校で性格は控えめで暖炉のように温かくとても優しい子だった。趣味が合うわけではないが、理科実験時に話が盛り上がり仲良くなったのだ。授業の休み時間に話しかけようとしたが案の定、B・Cに話すのを邪魔され色々吹き込まれていた。「またこうなるのか」じりじりと拳を握っていたがそんな心配、杞憂だった。
それからも授業休みのたび、私に話しかけてくれたのだ。ちなみに昼休みはB・C・Dに惑わされなかった同じ部活の人といた。こんな私を信じてくれて嬉しかった。
しかし人を信じたくなくなる大事件が起きた。
修学旅行の班・ホテル部屋で私・にこちゃん・Dが一緒になり、とにかくDを刺激しないよう、あまりかかわらないように心がけていた。だが一日目のホテルで部屋に先生が来てDが不要物を持ってきているのが発見され連行されたのだ。通常なら「つけが回ってきたわ。ざまあみろ。」と思うところだが当時の私は修学旅行というビッグイベントで脳がマヒしていたのか「せっかくの修学旅行なのに、、、可哀想、、、」といじめっ子に対してお人よしが爆誕してしまった。そのため私は、23時に集会
(不要物持ってきた人がたくさんいたため急遽開催された)から帰ってきたDとにこちゃんと、恋バナをして当時好きだった人を教えたのだ。Dも前好きだった人をしゃべっていて絶対内緒と約束したのだ。
本当に馬鹿。なぜDを信じてしまったのか。
Dは修学旅行明けの学校の日、陽キャ男子に私の好きな人をバラして拡散されたのだ。これが私に対しての復讐だったのかも。私はDの前の好きな人をばらしてやりたかったが、信頼できる部活の友達に相談すると
「そんなクズのために、ゆるちゃんがクズになる必要がない」
たしかに。そんなやつのために私が動かされるのが馬鹿らしくなってきた。結局
私はDに対して何もしなかった。相変わらずヒソヒソ言われ続けたが。
そして2年生が3月で終わりを告げ「受験」と連呼される3年生になった。
しかし、なんといじめっ子Cと同じクラスになってしまったのだ。同じ部活だから修復の余地があると思ったのか知らないが、彼女は心を入れ替えるようなまっすぐな人間ではないと早々に知っていた。Cからは「顔がきもい」やら「声がきもい」と言われていて手遅れだとおもったが「周りを気にして嫌われないように」をモットーに
中学3年生活が始まったのだった。
とにかく私は人にどう思われるのか敏感になり人一倍嫌われるのを恐れた。これは昔からいじめられた私には簡単に治せっこない。
「今の声きもいって思われてないかな。授業発表、挙動不審になってなかったかな。班にするとき机くっつけたら嫌な顔されないかな。このlineの文面は変かな。不快に感じて嫌われるかな。え今無視されたかな。なんでだろう。もしかして他の子から私の悪口聞いて幻滅したのかな。こんなに気を付けてるのになんで悪口言われるんやろ。お願いだから嫌わないで・・・」
人を信じるのが怖かった。自意識過剰と思われても仕方がない。でも何より嫌われるのが怖い。それはわかってほしい。
背筋がこわばった日々を過ごしていった。
でも、そんな日々は長くは続かず
私は壊れた。
とうとう周りが高校受験一色に染まりつつあった10月頃。
私は謎の体の不調に襲われていた。頭痛や体のだるさ気分の沈み、そして不眠になり寝れたとしても疲れが全然とれない日々が続いた。また学校に行けたとしても耳鳴りや急に悲しくなって涙が出てきたり今まで通りにいかなかった。
「あっ。私なんかおかしんだ」そう自覚しても時すでに遅し。
私は登校拒否になったのだ。
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