第39話 グッドエンドに向けて 2

 艦橋にぶち開けた穴から艦橋内部に侵入していく。

 内部では待ち構えていた兵員が大量にいた。銃で掃討していく。

 わざと弱く撃っており、貫通はしない。体や武具の、どこかに付着したら夏芽がするっと脳まで到達しバグを治し液体金属生命体を排除する。2分程度で終了する。脳に到達した段階で夏芽が脳に介入するので兵員は気絶する。脳に侵入するまで20秒程度。20秒だけ攻撃から耐えればいい。


「ぴょん子バリアー!」


「どんどん行くよー!」


 ぴょん子のバリアはアキちゃんの本気バリアより多分固い。さすが本職。

 ただ固すぎて内側からのみ攻撃を通すなどの器用なことが出来ない。

 なので爆発物などの、一気にパーティが壊滅するような物体が出てきたときにバリアを張って貰うことにした。基本は私の体に矢が刺さったり物がブッ刺さったりしている。全然痛くないしー? エキストラAR防具もマジカルコートもかなり強固だしね。


 中央に向かおうとして、強固に閉じられたドアを発見する。一応開けてみるか。マジカルレーザービーム!分厚いドアをくり抜いて先へ進む。フォースの力は偉大なり。


「お、これって……」


「リスポーンポイントだぴょん。破壊すっぞ!」


 カザリンが処分していたから結構な数の兵士が部屋にいた。遭遇戦だったのでちょっと乱戦。まあ夏芽くっつければ勝ちなんだけどね。


 無事にリスポーンポイントをパイルパンカー数発で破壊して、これで死に戻りしてもここには帰って来れない。世界統一の屋敷か自宅に帰ることになるね。

 どんどん普通に処分していこうねえ。


 ダダダンと上階へと上がっていく。だんだんと生きている血管のような模様が出てきたりして心配になる。


「解析。液体金属生命体が変形して細胞化してるっぽいね」


「液体金属生命体だと破壊してもすぐに補充されるからなにやっても意味ないですね」


「気にせず走るしかなさそうでござる」


「また走るのー? ぴょんもうつかれたー」


「拙者が背負うでござるよ」


 おい、あそこでいちゃついてる二人がいるぞ、殺せ。おんぶされてキャーカザっちやさしーだと? カザリンもニヤニヤしてんじゃねえよ。殺せ殺せ。


「いちゃつくのも良いけど敵が来たら対応できないでしょ、私の銃で死ぬか歩くかどっちかにして」


「あ、あるくぴょん! 冗談だぴょん!」


「しかし、俺ってここにいる意味があるのか? 戦闘に殆ど参加してねえし、貢献できるスキルもねえ」


「ディンゴは世界統一と交渉するために来てるんでしょ、役割を間違えないで」


 どんどんどんと艦橋を駆け上っていく。エレベーターは使えないけど大型艦船だから梯子じゃなくて階段があるんで移動はしやすい。


 途中臓器にしか見えない物もあったのでとりあえず滅多斬りにしておいた。すぐ復活したけど。ウチの夏芽もそうだけど、液体金属生命体は無限の再生力を持つね。


「世界統一のリーダーが液体金属生命体を持っているのは確定的だね」


「そうだな。そして液体金属生命体をバグらせて社員の脳に寄生させ、ログアウトさせたあとも操っていると。これバグってるしログインも出来ねえだろうな、ひでえやり方だ……」


「夏芽様。バグ取りした分の経験値をアキ様にまとめていただきましたのでお渡ししておきます」


 ほー、連携してバグの経験値を受け渡したりまとめたり出来るんだ。うちの子は出来る子だなあ。ぐへへでへへ。ただ夏芽、なんで私の声にこだわるんだ。もう十分データが集まったから別人の声出せるでしょう?


【13540経験値、1340スキルポイント、10000ドルエンを入手しました】


「おースキルポイントの割合が結構多い気がする。嬉しいね」


 そんなことを言いながら船長室を探す。どこにあるかわからないのでしらみつぶしに開けて回る。

 ただ液体金属生命体が多いところの方に向かえば良いというかなんというか。そういう感覚はあったので液体金属生命体をたどっていく。

 途中から液体金属生命体が攻撃し始めてきた。

 触手での攻撃が多かったので、カザリンが切り取り夏芽が食べる。バグを取ればただの液体金属になるという。バグと深く関係しているんだね。

 あれ、じゃあアキちゃんが波動弾を撃てば臓器部分もバグが取れるのかな? ということで試してみたら波動弾でバグが消滅するより回復の方が早かった。無念。


 だんだん攻撃も激しくなる。船長室に近づいているんだろう。


「ちょっとこれ、ぴょん子が近づくのは無理だね。バグ注入されちゃうからさ。戻りな」


「うん、もう進めないぴょん。カザリン、愛してるぴょん」


「うるせーよさっさと戻れ。カザリンも帰りなー。バグ特効がない、もしくはヘルプさんによるバグ修正が出来ない人、つまり来訪人じゃない人間はもう無理でしょ」


「かたじけない。絶対倒してきてくれでござる」


 そういってぴょん子とカザリンは熱い口づけを交わしながら帰って行った。なんかムカつくんだよな。


 そして奥へ進んだところで全面攻撃に遭う。凄く激しい攻撃だ。触手に弾丸に弓に刀。何でも使って攻撃してくる。


「この奥に見える部屋が船長室って所かね」


「そうだろうな。しかし激しいな。隠れるところが殆どねえ」


「夏芽でこの部屋覆うか。よろしく夏芽」


 そういうと夏芽が猛烈に噴射され、壁を覆っていく。

 夏芽もバグ特効2を持っているのでバグ修正が出来る。

 壁に生えていた血管みたいな管、これで液体金属生命体を運んでいたんだろうけど、これを無力化してただの液体金属にする。

 液体金属生命体側も非常に凄い反撃で、夏芽にもバグがたまったんだけど、アキちゃんが桜花大範囲波動乃波を放つことで中和していった。アキちゃんバグを直す系は本当種類持ってるね。専門家だもんね。


 最終防衛ラインを突破し、船長室へ突入する我ら。


 そこで待っていたものとは――


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