第42話ヤバいしばかれる
俺の一言で、オリビエちゃんがサッと手を振り上げた。ヤバいやり過ぎた。しばかれる。
後ろからザザッと統制の取れた女子学生達が現れた。両側からガッシリ拘束される。
そして、舞台袖の一角に連れ込まれた。
「シャーロットお姉さま、ナターシャお姉さま、徹底的にやっておしまいになって。」
集団リンチか?ノワールごめん。俺、お前に監禁される前にこれから女子一同にボコられて埋められる。徹底的にって、怖いよごめん手加減して。
椅子に座らされて強烈な光をあてられる。すいません、自白します。俺ってば変態野郎です。下心満載で美少女達の手を握りました。その上、紅まで…。
あれ?
なんか豊満なお胸のセクシーなお姉様方が俺の顔に何やら塗っている。
「アレックス様、わたくし達悩んでおりましたの。」
女子学生達を従えたオリビエちゃんが物憂げに話し出す。後ろの女子学生達も頷く。
「へ?」
オリビエちゃんいったい何を?俺をどうやって懲らしめるか?
「アレックス様のお美しさを皆様に披露するにあたり、ノーメイクが良いか、化粧を施すのが良いか。」
「はあ。」
メイクって?
「アレックス様の先程の発言で目が醒めましたの。シャーロットお姉さまナターシャお姉さま思う存分お願いいたします。」
ひえー。鏡の中の俺って…。
キメ細かく透明感のある素肌に桜色のチークがほんのり色付いて愛らしい。桜色の唇もぷっくりツヤツヤで翡翠の瞳と相まって妖精のように無垢であどけない。
チートはないし、色気もないけど、さすが悪役令息無駄に顔は良い。
確か、ヒロインが好感度上げをサボって謎解きに夢中になると攻略対象者が根こそぎアレックスの味方になるんだよな。
そこが一筋縄で行かなくてあのゲームすごく面白かったんだよな。
しかし、これ、さすがに可愛すぎないか?月華の舞は格好いい男子の舞だぞ。
そうだ、父みたいにして貰おうっと。きっと俺も格好良くなるに違いない。
「あのー。目尻に紅いれて貰えますか?」
おずおずとお姉様方に聞いてみる。
「なんて事、あたしとしたことが思い付かなかったわ、シャーロット。」
「いける。いけるわ。このあどけない顔の目元に紅を。興奮してきたわナターシャ。」
「だったらシャーロット、睫毛もこだわりたいわ。このキラキラのビジューをこの長い睫毛に…。」
「ナターシャ、天才だわ。駄目、想像しただけで鼻血が出そうよ。」
色っぽいお姉さまお二人が手を取り合って俺の前で跳び跳ねる。
バインバインの豊満なお胸が俺の顔の前で揺れた。天国か、ここは天国なのか?
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