第1話



私は着替えを終えて手始めとして、この城内での今までの我儘っぷりを直すことにする為、侍女達や周りで働いている下女や使用人に、挨拶をかわす。


「おはようございます。皆さん今日も頑張っていますね。」

「え、あ、はい!おはようございます姫殿下」

「おはようございます!!」

「ええ、おはよう皆さんそれでは頑張ってくださいね。」


私はにこやかに微笑みかけてその場を後にする。そして離れて侍女や使用たちが、私のことを話すであろうから、初めて使うが風魔法で彼女たちの声を拾うように使う。


『ねぇ、姫様いつもと違ったわよね?』

『ええ、いつもなら挨拶もせずに、私たちの事を冷たい目で見て、すぐどこかに行くのに』

『でも、さっきの姫様製品可愛かったですね。我儘が抜けて何だか本当に落ち着いてらっしゃいましたから』

『本当にね、あのままでいてくれたら私たちも過ごしやすいわね』


風魔法が成功して、先程の侍女たちがそう言っていて私はいいぞ!そう噂を流してくれれば少なからず今までの噂を払拭できるだろう。


私は引き続き、私の印象を変えるべく庭がある方へと向かう。私の離宮にある庭園に向かうと花の手入れやそれを移し替えている使用人がいる場所に歩いていき


「おはようございます。今日は何の花を移し替えているのですか?」

「これは、白のチューリップを....え?え!?姫殿下!?あ、失礼しました。」

「いいえ、大丈夫ですよ。私も突然声をかけてしまいましたから驚くのは当たり前です。それと突然話しかけてしまいすみません。」

「あ、いえ!そう言われると私も困ってしまいますので、どうかそのような顔をしないで下さいませ。」

「わかりましたわ、ありがとうございます。それで他には?」


そういって、改めて庭師のおじさんに、先程の質問を再度かける。


「ああ、これですか?今はこの辺りに白のチューリップと春にしか取れないモネフィラという花を飢えている途中です。」

「そうなのね、教えてくれてありがとう、またここに来てもいいかしら?」

「っ!ええ、是非!!お待ちしておりますよ。」


私が微笑んでそう言うと庭師のおじさんやその周りにいて作業していた人達は、私の笑顔を見てドキリとしたのか、少しぎこちないが笑顔見せてくれた。


それを見て私はここも抑えれたなと思い、清々しい気持ちで、この場所を後にする。


勿論、風魔法で聞き耳を立てながら離れていく。


『やばかったな。最初』

『ああ、まさか姫殿下が話しかけてくるなんて夢にも思わなかったぞ。』

『だけど、今までの我儘のイメージと違ってお淑やかになられたな。』

『ああ、それにあの微笑みはやばかったな。一瞬天使かと錯覚しそうになったぞ。』


どうやら、この対応は間違って無かったらしいこれからも、この対応で今の私の離宮での方針はこれに定まった。

これからは、回る場所を転々と変えながら私の印象を少しずつ変えていくことに専念しよう。


まだまだ本編は5年も先なのだから気長にゆっくりと焦らずに変えていこう。それに今私は10歳でもうすぐ専属侍女を貰えるのだから。




   ◆    ◆    ◆




それから5日経ち、私の離宮での評判は改善された。それと同時に、皆からは姫殿下に天使が宿ったなどと噂されるようになったけど、そんな清い存在なわけないじゃないと心の中で私は思っていたけど、まぁ悪い気はしなかったわ。


そんなこんなで城内では、私の噂で飛び交って他の場所でも私の話で持ち切りになっていた所で、侍女長がようやく私の所に来て陛下...私のお父様である国王からの言葉を告げる。


「姫殿下本日は、殿下の専属侍女を選んで貰う為に、談話室にて選んでもらう形となります。よろしいですね?」

「ええ、大丈夫よ。それでは参りましょうか」

「ええ、ではこちらに着いてきてください。」


私はそう言われて、侍女長について行く。確か伯爵から子爵のご令嬢もしくはこの離宮や王宮で優秀な人材を選別して私の所に送るのだと、前に侍女長が話していたな。


私は、私の侍女になる人物を割と、ワクワクしながら舞っていた。ゲームではそれ程関わる事も何も描写されない貴族令嬢AやらBなどの名前だったから、新鮮である。


因みに、庭師の最初に話しかけた人は、トレムと言うし、よく周りの事をしてくれる侍女たちで支度しなった人も、ちゃんと名前がある。


ゲームでは全くの無名とかなのに知れば知るほどこの世界がゲームでは無い事を証明してくれるから、楽しい!!


そしてようやく談話室について、中に入り予め置いてあった机と椅子に私と侍女長が座り、一人一人順番に私の専属侍女を入れていく。


「初めまして姫殿下、私は伯爵家の―――」



………


……


…etc



「姫殿下、ご挨拶申し上げます。王宮より名が下されて参りました。レニア・シャルロネと申します。爵位は子爵家ですよろしいお願いします。」


最後に来た人物が私は聞いたことのある名前だと思った。そうこの乙女ゲームの攻略対象で王国騎士団の騎士団副隊長の父親を持つグレム・シャルロネの名前と同じ、恐らく攻略対象の妹だろう。なら今はグレムが15歳で5年後に学園の臨時教師をする立場だから彼女が、書類で14という事は、凡そそうなのだろう。


そう思い私は、彼女に質問して見た。


「少し質問してもよろしいかしら?」

「はい、問題ありません。」

「貴方にお兄様は、いるかしら?それと騎士団に貴方のお父様がいるなら答えて欲しいわ。」

「っ!ええ、私には兄であるグレムと騎士団には副隊長として父上である、ガルムがおります。」

「そうなのね、答えてくれてありがとう。」

「いえ....」


そういって、少し話した後に退出してもあった。私は、数十枚ある書類を、一から見る。


「どなたかお気に召した方はいましたか?」

「うん、2人程いたけど、この方に決めました。どの方も優秀そうでしたが、私は彼女と話して見て、少し印象的に思ったので、この方にしたいと思います。」

「――やはり噂はじじつだったようですね。((ボソッ…」

「侍女長?」

「いえ、なんでもありません。ではこの者でよろしいのですね?」

「ええ、お父様....陛下にそのように伝えて下さい。」

「わかりました。では本日はお疲れ様さまでした。」


そう言われて私は、私の寝室へと戻るのだった。


それから、2日後に私が選んだ専属侍女がやってきた。


「本日より、ミリア姫殿下の周りのお世話をされてもらうことになりました、レニアです。これからよろしくお願いします。」


そういって、私に挨拶を交わすのだった。




◇◆◇◆◇◆


お読み頂き、ありがとうございます!


より多くの人に読んでもらうため


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〈あとがき〉


攻略対象の妹現る!!(ㆆᴗㆆ)♡

関係は今はただの主従関係だけど、その内ミリアに攻略されますよ。(*^^*)


そして次回は、お母様と対面です。

5年の月日の間に、不治の病に掛かって本編スタートする前に亡くなる予定ですがハイスペック知識チートで。


なんて内容は投稿してからのおたのしみ!!


それでは( ´ω`) ⊃゜゜゜❤

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