第45話 短編肉付け法

ユウキ「今回は長編を書く際、便利な方法を紹介だ」

アリス「いよいよ長編執筆の、解説に移っていくのですね」

ユウキ「今回の内容はずばり! 以下の通りだ」


長編を書く前に、全く同じキャラを使って短編を書いてみよう!


ユウキ「アニメで例えると、パイロット版ってやつだな」

アリス「これに何の意味があるのですか?」

ユウキ「世界観や作風を掴める。更にキャラの特徴とか、必要な情報が分かる」

アリス「ふむ。決めてなかった設定とかが。分かるという事ですね」


ユウキ「他にもちゃんとした、理由があるぞ」

アリス「作風を掴む以外にもですか?」

ユウキ「ゲーム制作、イラスト、漫画、創作活動には全て共通点がある」

アリス「共通点? 一見関係なさそうに見えますが……」


ユウキ「創作物を良くするには、上流工程と下流工程を考える」

アリス「なんですか? それは」

ユウキ「骨組みと肉付けとも言えるな。詳細は下記の通りだ」


・上流工程

 ・プロット、ラフ、企画書など流れを決める場所

 ・細くて速い。つまり短い期間で、基礎を固めるということ

 ・土台と骨組みをしっかり組み立てる

 ・基本的には一度決めたら、変えない場所である


・下流工程

 ・本編、ペン入れ、清作開始など本番環境

 ・太くて遅い。つまりゆっくりでいいので、確実に作る場所

 ・肉付けをして、出来るだけ横軸を伸ばす

 ・上流工程で決めたことは絶対だが、ある程度変えても良い場所もある


ユウキ「小説は一人で書くから、これらを自分でやる必要がある」

アリス「なんというか……。大変ですね」

ユウキ「実際に滅茶苦茶大変だぞ。だから今まで上流工程を省いて、慣れろ言った」

アリス「上流工程をやっていると、書くまでに時間がかかりますからね」


ユウキ「でも良いものを作ろうって意思があるなら。上流工程は避けられない」

アリス「確かに。新人賞に送ろうと考えるなら、必須ですね」

ユウキ「今回紹介した内容は、上流工程に当たる部分だな」

アリス「プロット以外で、解説を避けていた場所ですね」


ユウキ「ゲームで例えるなら、プロトタイプを作る場所だ」

アリス「まずは基本的な動作を、確かめるところですね」

ユウキ「本当に面白いか? 過不足なくプロットが出来ているか? 確認する」

アリス「本編なら修正が難しいですが、プロトタイプなら容易ですね」


ユウキ「短編では、細かい部分は省略するんだ。容姿説明とかな」

アリス「短編の項目で説明しましたね。確か日常的なことは書かないと」

ユウキ「テンポが阻害されるからな。後縦軸に必要ない情報だし」

アリス「短編はテンポ重視でなのですね。」


ユウキ「短編で確認出来たら、次は本編向けに肉付けをするんだ」

アリス「肉付けと言うと?」

ユウキ「短編ではカットした情報。容姿説明や、その世界の日常を描く」

アリス「より深く、世界観を書いていくという事ですか……」


ユウキ「短編に比べて、テンポは悪くなるけど。長編には必要な情報だ」

アリス「確かに。容姿説明がないと、いつまでもイメージできませんもの」

ユウキ「短編を作ってから、長編用に情報を整える」

アリス「それが短編肉付け法ってことですか」


・創作には上流工程と下流工程がある

・まずは短編を書いて、世界観やキャラを掴む

・肉付けして、本編を描いてみる


ユウキ「ちょっと大変だけど、章の始まり前とかにも、応用できるぞ」

アリス「そうなのですか? 私は執筆前だけかと思っていました」

ユウキ「その章でやる予定な、本筋部分だけを一話でまとめてみよう」

アリス「バトルで例えれば、ボス戦だけ書けって事ですね」


ユウキ「準備が大変だが、本編を書く際にスムーズに進めることができる」

アリス「無駄なく過不足なく、書けるってことですね」


ユウキ「流石にネタ切れになってきたので、次回の内容は未定だ」

アリス「次回の更新日も未定ですね……」

ユウキ「俺もまだまだ勉強中なので。また新しい事が分かったら、解説する」

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