第46話 感覚、小説感を磨こう

ユウキ「押忍! 久しぶりだな! 今回は感覚について、紹介だ!」

アリス「お願いします。でも感覚ってなんですか?」

ユウキ「簡単に言えば、意識しないでも出来る事だな」

アリス「ええっと……。イマイチ分かりません」


ユウキ「例えば姉さん。ゲーム感って聞いた事があるか?」

アリス「ありません」

ユウキ「ゲームって、ボタンの押す時間で、小ジャンプと大ジャンプになるんだ」

アリス「ああ。そういう事ですか。それなら分かる気がします」


ユウキ「ゲームに慣れたら、小ジャンプをするとき。一々ボタンを押す時間なんて意識しないだろ?」

アリス「なんとなく、これくらいって分かるんですよね」

ユウキ「こういった感覚は、何にでもあるんだ。勿論、小説にもな」

アリス「なるほど。それが小説感とやらですか」


ユウキ「なんでもそうだけど、上手にやるには、感覚を掴む必要があるんだ」

アリス「仕事でもそうですね。現場の人は感覚で、見事に製品を作ってます」

ユウキ「だから小手先のテクニックより。感覚を掴むことが大事だと思うんだ」

アリス「確か三つの力の時にも、センスの話をしましたね」


ユウキ「ああ。だから今回はもう少し、感覚について掘り下げる」

アリス「でも、小説の感覚と言われても……」

ユウキ「それについて。今から解説するんだよ」

アリス「ふむ。一体どういった内容でしょうか?」


・文章の感覚

・構成の感覚

・会話の感覚


ユウキ「あくまで俺が掴もうとしているのは、この感覚だな」

アリス「まだ掴めていないんですね……」

ユウキ「まあ基礎中の基礎だけど。これが結構難しい」


文章の感覚について


ユウキ「少し残酷な事を言うけど。文章力は小手先のテクニックじゃ上がらん」

アリス「断言しましたね」

ユウキ「やっぱり意識せずに、ルールをこなせるのが一番だ」

アリス「具体的にルールとは?」


ユウキ「同じ接続語を使わないとか、しかしが連続しないとかだな」

アリス「あ。私一瞬、ドキッとしました」

ユウキ「感覚がある人は、これらの引き出しも凄い。無意識にこれらを避ける」

アリス「なるほど。確かに綺麗な文章は、ルールが整っている印象があります」


ユウキ「文章力の感覚があれば。綺麗な文章と言うのが分かる」

アリス「なるほど。でもどうやって、養えば良いのですか?」

ユウキ「まずは意識して、ルールを守る事。綺麗な文章に触れてみる事だ」

アリス「アウトプットとインプットが、結局大事なんですね」


ユウキ「あとこれは小説に限らずなんだが。まず全てやり切る事だ」

アリス「どういうことですか?」

ユウキ「姉さんって、ゲームのタイムアタックとかしたことあるか?」

アリス「ない」


ユウキ「だろうね。タイムアタックに大事なのは、何度もやり直すことだ」

アリス「トライ&エラーですね」

ユウキ「当然だが。これは感覚を掴んで、無駄なく動けるようにすることだ」

アリス「それがどうしたのですか?」


ユウキ「俺も昔やらかしていた。少しでもミスしたら、やり直すって事をね」

アリス「ん? タイムアタックだから、それは当然では?」

ユウキ「実はこれ。あまりよくないことなんだ」

アリス「そうなんですか?」


ユウキ「タイムアタックは全体が上手くいかないとダメだろ?」

アリス「まあそうですよね」

ユウキ「実は個々の感覚以外にも。全体を通しでやるって感覚もあるんだ」

アリス「それは初耳ですね。あ! やり直さず、まずクリアすることで……」


ユウキ「そう。全体を通しでやる感覚も養うんだ」

アリス「なるほど。それで感覚が掴めるのですね」

ユウキ「小説も同じだ。まずは書き終える。一話でも一章でも、区切りよくな」

アリス「ふむ。分かってきましたよ」


ユウキ「まず全体の感覚を掴む。不思議な事に、個々の感覚が掴めるんだ」

アリス「ちなみにそれ、参考になるんですか?」

ユウキ「俺はこのやり方で、参加者五万人の中、上位0.4%に入れたぞ

アリス「滅茶苦茶効果あるじゃないですか」


ユウキ「あと自分の文章力に自信がない人は、まずは感覚を磨いた方が良い」

アリス「それは何故です?」

ユウキ「感覚さえ掴めれば、文章力があるのかないのか分かる」

アリス「なるほど。基準があるので、現状を理解出来るのですね」


ユウキ「まあ、書籍の中にも文章力が粗い作品もある。なくても気にしなくていい」

アリス「ハッキリと言っちゃいましたね」

ユウキ「シリーズ累計100万部とかが。凄い読み飛ばしたくなる文章とかある」

アリス「情景描写が細か過ぎとかですね……」


ユウキ「情報過多になっていないか。少なすぎないか。それも感覚で分かるぞ」

アリス「要はプロでも、感覚が鈍い人が居るってことですね」

ユウキ「まあ、そういう人は、文章力以外の感覚が、凄かったりするからな」

アリス「それがあと二つの感覚ですね」


ユウキ「うん。構成の感覚と、会話の感覚は次回紹介だ!」

アリス「今回は、感覚とは?の話に。少し尺を割きましたからね」

ユウキ「感覚は本当に大事だから。二回に分けて紹介だ!」

アリス「やっぱり身に着けると違うんでしょうね」


ユウキ「それじゃあ、次回も宜しく!」

アリス「お願いします」

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