第42話 推敲のやり方について

ユウキ「今回は推敲について、変わったやり方を紹介だ!」

アリス「推敲。小説をブラッシュアップさせるには、重要なものですね」

ユウキ「でも正直言って、面倒だろ?」

アリス「まあ。はい。自分は展開を知っていますから……」


ユウキ「なので、今回は極力面倒じゃないやり方を紹介する」

アリス「そんな方法があるのですか?」

ユウキ「スマホさえあれば、5分もかからずやれる方法だ」

アリス「へえ。それは興味深いですね」


ユウキ「ついでに校正もできて、便利だぞ」

アリス「誤字脱字などの、チェックのことですね」

ユウキ「やり方は以下の2つだ」


1.スマホの自動読み上げ機能を使う

2.音読する


ユウキ「2.については、恥ずかしいから、無理にしなくて大丈夫だ」

アリス「ふむ。これらにどんな効果があるのでしょうか?」

ユウキ「順を追って解説していこう」


1.スマホの自動読み上げ機能を使う

ユウキ「スマホには目に見えない人向けに、自動読み上げ機能がある」

アリス「ええ。機械音声で、文字を読んでくれる機能ですね」

ユウキ「こいつを利用して、推敲するんだ」

アリス「ん? どういうことですか?」


ユウキ「自分の書いた小説を、読み上げてもらおう」

アリス「これは、これで恥ずかしいですね」

ユウキ「うん。でも目で追うだけだと、どうしても見逃す事がある」

アリス「確かに。私も見直してはいますが、誤字脱字はどうしてもあります」


ユウキ「そこで耳で聞くことで、文章のチェックをするんだ」

アリス「自動読み上げなら、見逃すことはないですからね」

ユウキ「ただ読み上げるだけじゃなく、読んでいる箇所を目で追ってみよう」

アリス「それに何か意味があるのですか?」


ユウキ「聞いているだけでも、聞き漏らすことがある」

アリス「あー……。それに意図しない読み方をしたり、しますものね」

ユウキ「だから目と耳で、二重チェックをするんだ」

アリス「なるほど。それで見逃しを回避する訳ですね」


ユウキ「ああ。微妙な言い回しは、客観的に見れば分かるから」

アリス「確かに。書いている途中は違和感を持ち辛いです」

ユウキ「おすすめは、2倍速以上で読むことだ」

アリス「それに何の意味が?」


ユウキ「時間効率も良いし、頭の運動にもなるぞ」

アリス「あー……。聞き取れない人は、無理せずに」


2.音読する


ユウキ「先ほどと同じ理由で、音読によるチェックも有効だ」

アリス「目と耳で確認する訳ですね」

ユウキ「更に音読は、声に出すという出力が必要になる」

アリス「自分で言う分、見る力が強くなるのですね」


ユウキ「しかも音読中は、脳が活性化する」

アリス「はい。最高の脳トレとも聞きます」

ユウキ「これによって、普段では思いつかないような文章を思いついたりする」

アリス「それは面白い効果ですね」


ユウキ「だから音読する事で、より効果的に推敲できる」

アリス「理屈は分かりましたが。正直……」

ユウキ「うん。ハッキリ言って、凄く恥ずかしいぞ」

アリス「自分で書いた文章を、自分で読むのは……


ユウキ「一人暮らしでも十分恥ずかしいが、家族がいるとな……」

アリス「おすすめですが、無理にする必要はないですね」

ユウキ「でも、部屋にこもって、ボソボソ声出すだけでも良いんだぞ」

アリス「ん? そうなのですか?」


ユウキ「音読のメインは出力だからな。自分の耳に声を入れる必要はない」

アリス「ああ! 間違った出力をしないために、読み込むわけですね」

ユウキ「うん。音読って、実際には以下のプロセスで行われているんだ」


1.文書を見る

2.文章の中身を理解する

3.声に出すため、音声を出力する

4.声に出す

5.出した声を聴いて、それが正解か判断している


ユウキ「聞くことも大事だが、4.まででも十分だと思う」

アリス「でも自室にこもって、ボソボソ言うのは、それはそれで……」

ユウキ「まあ、音読はその内慣れる。俺は窓開けても、出来るぞ」

アリス「恥ずかしさの吊り橋効果ですね……」


ユウキ「今回は推敲について、色々解説した」

アリス「自分の文章を読み込むには、まず恥ずかしさに打ち勝つ必要があります」

ユウキ「ああ。でも良い文章を書こうしたら、恥ずかしさに立ち向かう必要がある」

アリス「ええ。なんでも自分の失敗と向き合うのは大切ですから」


ユウキ「次回は正直、俺も出来ていないから、避けていた内容を解説する」

アリス「なんですか?」

ユウキ「文章力について。その具体的なトレーニング法だ」

アリス「ついに来ましたね……」


ユウキ「左脳から右脳変換と、右脳から左脳変換というトレーニングを解説する」

アリス「また聞き馴染みのない言葉ですね……」


ユウキ「それじゃあ次回も、よろしく!」

アリス「お願いします」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る