第39話 価値観の相違、情報の掘り下げ

ユウキ「今回は前半の後半を、具体的に解説だ!」

アリス「確か価値観の違いと、情報の整理でしたね」

ユウキ「今回は尺がないから、さっさと本題に移るぞ。まずは価値観」


『心理階層を利用する』


アリス「心理階層? 初めて聞くワードですね」

ユウキ「俺が独自に考えたやり方だからな」

アリス「今回は参考程度にしておいた方が、良さそうですね……」

ユウキ「キャラの価値観を、以下の4つ分けて考えようか」


・第1階層 簡単に変えられる価値観

知らなかったけど、勉強して分かったことなど


・第2階層 簡単に変えられるが、常識が壊れる階層

当初は偏見を持っていたが、実際に見て考えが変わるなど


・第3階層 変えにくいが、不可能ではない階層

高い忠誠心を持つが、任務に疑問を抱く。葛藤の末に相手側につくなど


第4階層 そのキャラが絶対に変えない価値観

自分は絶対に、人は殺さないなど


ユウキ「4段階の価値観を、考えてみようか」

アリス「ステップが多いですね……」

ユウキ「うん。でも省略する方法があるんだ」

アリス「ならそれを、早く教えてください!」


ユウキ「基本的に味方は、上の2つで価値観の違いを書くんだな」

アリス「比較的変えやすい価値観で、違いを作るのですか?」

ユウキ「ああ。特に対立しないなら、下半分は全く同じでも良い」

アリス「なるほど……。味方と敵で分けるのですか」


ユウキ「反対に敵は、下の2つで価値観の違いを書く」

アリス「簡単に変えられない価値観を持つ。だから対立する訳ですね」

ユウキ「逆に、上2つは考えなくていい。対立したら、交流のしようがない」

アリス「確かに。簡単に価値観が変わるなら、対立する必要がありませんもの」


ユウキ「つまり実際は各キャラ事にと言うより……」

アリス「敵か味方かで、価値観の設定を決めれば良いのですね」

ユウキ「詳細は下記の図を参考にしてくれ」

アリス「こればかりは、図を見た方が早いですね」


https://kakuyomu.jp/users/kurekyurio/news/16818093078038820793

https://kakuyomu.jp/users/kurekyurio/news/16818093078038846833


ユウキ「次は設定について、解説。ここからが本題だな」

アリス「設定の整理でしたね。一体どうすれば」

ユウキ「設定はロジックピラミッドと言う、方式を使ってみようか」

アリス「また、貴方オリジナルのやり方でしょ」


ユウキ「まあな。とりあえず、まずは以下の2つに設定を分けてみようか」


・物語全体の設定

・キャラ設定


ユウキ「更に以下の様に、設定を小分けする」


・物語全体の設定

 ・根幹、物語の軸となる設定

 ・根幹に繋がる伏線

 ・主人公の置かれている環境

 ・世界の歴史の設定

 ・世界の常識、世界観について

 

・キャラ設定

 ・そのキャラを構成する核

 ・先天的な性格(外交的か、内向的か?)

 ・後天的についた性格(外交的なら、陽キャか? 無神経化など)

 ・教育課程で染みついたもの

 ・幼少期からの人生設定


https://kakuyomu.jp/users/kurekyurio/news/16818093078038870220


ユウキ「これらはピラミッドのようになっている」

アリス「と言うと?」

ユウキ「上に行くほど重要度が高いが情報量が少ない」

アリス「なるほど。反対に下に行くほど、重要度は低いけど情報量は多いと」


ユウキ「特に根幹となる設定は、情報量に注意しなければならない」

アリス「どうしてですか? 多い方が良い気がしますが……」

ユウキ「根幹の設定は、少しでも聞き漏らすと話が分からなくなる」

アリス「あぁ……。確かに」


ユウキ「読む分には労力が居る箇所なんだ。その情報量が多いと?」

アリス「読むのに疲れますね。気が緩みませんし」

ユウキ「だから話の核となる設定は、少ない方が良い」

アリス「理解しました」


ユウキ「反対に重要度の低い設定。世界観などは多めの方が良い」

アリス「これはなぜでしょうか?」

ユウキ「実はこのピラミッド。読者が見るのは下からなんだ」

アリス「ええっと……。どういう事ですか?」


ユウキ「そうだな。世界の設定を利用して、解説していくよ」

アリス「お願いします」

ユウキ「まず『世界の常識、世界観』だけど、言い換えればジャンルと作風だね」

アリス「あ! なるほど! 確かに最初に目をするのはそこですね!」


ユウキ「ここは読者の好みが出るところだ。だから情報量が多い方が良い」

アリス「そういう事ですか。確かに作風が掴めないと不安になります」

ユウキ「次は『世界の歴史』だ。言い換えれば、プロローグに至るまでの経緯だな」

アリス「確かに。ジャンルと作風を見た後、最初に説明する場所ですね」


ユウキ「こんな風に、ピラミッドは下から読者は目にするんだ」

アリス「なるほど。しかし何故ここの情報量が多いのですか?」

ユウキ「ここは負担も少ないし、作品を掴むポイントだ」

アリス「あ! 確かに重要じゃないなら、多少聞き逃しても良いですね!」


ユウキ「うん。ここは思いついた設定とか、そのまま入れれば良いと思うよ」

アリス「読者の負担を減らすことが、作者に出来る唯一の敬意ですからね」

ユウキ「最後に情報のまとめ方だが、下記の図を見てくれ」


https://kakuyomu.jp/users/kurekyurio/news/16818093078038888628



ユウキ「こんな風に、真ん中に根幹設定を書く」

アリス「全て線で繋がってますね」

ユウキ「実はこれ以外にも設定はあったんだが、全て消した」

アリス「ええ!? 躊躇なく?」


ユウキ「うん。根幹の設定と繋がらな設定は、消す。これが整理の仕方だ」

アリス「根幹設定を支える情報のみ、取り出す訳ですね」

ユウキ「小説は無駄を書いている暇がないからな」

アリス「だからピラミッドにして、考えている訳ですね」


ユウキ「今回は図を使って、説明させてもらった」

アリス「この部分、本当に難しいのですね……」

ユウキ「まあ無理に、俺のやり方に倣う必要なねえよ」

アリス「やり方は人それぞれですが、型として覚えて損はないです」


ユウキ「そろそろ情報も増えてきて、みんな大変になってきたと思う」

アリス「そうですね。学んだことが、ちゃんとできているか……」

ユウキ「次回は俺と一緒に、プロットを本格的に書いてみようか」

アリス「ん? こないだもやりませんでした?」


ユウキ「次回は違う。型だけじゃなく、本格的にプロットを本編にどう落とすか紹介だ!」

アリス「なるほど。少し難しくなりそうですね」


ユウキ「それじゃあ、次回も宜しく!」

アリス「お願いします」

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