第30話 人は人に対して狼になると決めた
有限のリソースを分割して存続するしかない人間たち。社会に対して存在意義を確保して生きるしがない存在。有限のリソースに対して無尽蔵に増加を続ける通貨は価値を下げながら、その存在意義を確保するためにありとあらゆるもともと値段のないモノに値札を付け、通貨経済に取り込んでゆく。
共同体の土地は権利を奪われないために代表者の名義で登記した。
誰か他人が権利登録して自分の制作物を自分が使えないということにならないために権利登録することに決めた。
誰のものでもないものは見つけた者が勝手に自分のものとして売り払った。
自分が食われてしまわないために、誰かの商品にならずに自分が自分自身であるためにすべての人々は、他の人に対して狼になることを自らの意思で決めた。
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