愛は法を捻じ曲げる?
「ミ、ミユキ先輩…ハーレムってあのぉ…。」
マキが辿々しくミユキへ質問すれば
「ええ、察しの通りの
顔の前に扇子を大きく広げるミユキ。
「「…。」」
マキとミキが白目になり、大きく仰け反る…そう、某少女漫画の衝撃を受ける乙女たちの
ピンポンパンポォ~ン ↑
~ しばらく、お待ち下さい。 ~
ピンポンパンポォ~ン ↓
「…
ミキがやっと切り出せば
「あれって…どこぞの異世界小説の話ばかりかと思ってました。」
意味不明な援護射撃を行うマキ
「そうねぇ…。
一昔前であれば、側室なり、
家督を維持するために設けられた事なのよね。」
ミユキが講釈を始めると、真剣な表情に戻るマキとミキ
「つまり、今回の民法改正の骨子は、家督安寧の一環として、部分的に重婚を認めるというものよ。」
「…何でも許されるという訳ではないのですね。」
「そういう事!」
ミキとの問答で、軽くウィンクをして見せるミユキ。
「でも、家督安寧って…私達のような一般人には関係しない話ですよね?」
「それが…法の隙間っていうのが有るのよ…うふふ。」
マキの問いに、嬉しそうな顔で答えてしまうミユキ。
「「法の隙間ぁ~?」」
思わず詰問してしまうマキとミキ
「ええ、その通りよ♪」
満面笑みのミユキさん。
「「そ…それで?」」
前のめりになるマキとミキ
「うふふ…。
とりあえず、今話せるのはここまで。
来月になれば、色々話せるようになるわよ。」
マキとミキへ答えた後、ゆっくりと窓際に移動するミユキ、その背中を見つめるマキとミキ。
「とりあえず、私達三人は漏れなくミツオのお嫁さん確定よ!」
「「!!!」」
ミユキの最終文句に、マキとミキが白目になり、大きく仰け反る…(以下省略)
◇ ◇ ◇
「「ただいまぁ~。」」
突飛な話題に頭が追いつかなかったマキとミキが、放心気味に帰宅する。
「おかえりなさぁ~い。」
台所から声は聞こえるがエリさんは玄関へ出てくる気配がない。
マキとミキは着替えるために二階へ上がって行く。
さて、
「回覧板でぇ~す。」
「あら、いらっしゃ~い。」
ミユキの言葉に答え、玄関にやって来るエリ。
「ささ、上がっていきなさい。」
「は…はぁ。」
エリに促され食堂に入っていくミユキさん。
食堂にはパーティ会場よろしく、てんこ盛りの料理が盛大にテーブルを占有している。
「役者が揃ったら、独演会の開幕かしら?」
コロコロ笑うエリに、緊張気味に頷くミユキ。
…そう、民法改正を含む一連の法案は衆参の本会議で可決成立している。
ただ、三年の移行期間と法施行から五年後の見直しという足枷が残っている。
何よりも、法の隙間にあたっては、カケのような部分もあり、一般常識を持った
…否、この独演会で
それらの想いが重りとなってミユキの肩に伸し掛り始める。
しばらくすると、二階から階段を降りてくる姦しい乙女の話し声…そう、マキとミキが食堂にやって来たのだ。
「「へっ?
何で、ミユキ先輩が此処に?」」
ミユキの存在に固まるマキとミキ。
「ほら、あなた達も席に付きなさい。」
エリに促され、自席に座るマキとミキ。
エリも席に座ったところで、いよいよ独演会が開幕する。
-----------------------
【次回予告】
ミツオです。
…最近活躍してない主人公ですぅ。
はい…完全に蚊帳の外ですけど…。
さて、次回は『美由紀の想いとハーレム』
はっ?
ハーレムですかぁ?
何がどうなって、ハーレムなんて…破廉恥な事に…。
へっ?
オレも絡んでるって?
なぁ~、どうなってるの?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます