第5話 休憩
洞窟が崩壊する前に脱出する事が出来た2人は洞窟からある程度離れた小川が流れ、見通しが効く場所で休む事にした
「四天王をあそこ迄追い詰める事が出来るなんて流石ですねカイトさん…私はただの足手纏いでしかなかった。」
唇を噛み締めリオは悔しそうにしていた
カイトはリオに励ましの言葉を掛けようとしたがリオの頭をポンポンと撫で小川の水を飲みに行った
30分位休憩してようやくリオが落ち着いたので出発しようとした
ザッザッ、集団が此方に向かって来るような音が聞こえる、音はどんどん近づいて来た為リオとカイトは木の陰に隠れた
「報告します国王様!洞窟の方から何やら凄い音がしたので向かった所魔物の巣があった洞窟が崩壊しておりました!」
「さっきの凄まじい音は洞窟が崩壊した音だったか…して魔物は?」
「魔物は確認出来ませんでした」
兵士と国王の話が聞こえた
(なんで!?国王がこんな所に!!)
カイトは木の陰に隠れ国王を観察する
(あっ!あれは…)
国王の腰に忘れた聖剣が装備されている。
〜時は戻りカイトが旅立つ日
「国王様!たった今勇者カイトと見習い魔法使いリオが魔王討伐に向かいました!」
門番が国王に報告していたそんな中、カイトが前日泊まっていた宿に呼ばれた兵士は女将から忘れ物を渡された
「大変です国王様!」
バン!と扉が開いた
「勇者カイトが宿に聖剣を置いて行きました!」
聖剣を国王に渡すと
「あの馬鹿勇者め!!兵を集めろ!!準備が出来次第勇者を追いかける!」
国王は怒りながら聖剣を腰に装着し勇者を追いかけ始めていたのだった 〜
(国王が、聖剣装備して…いっそ国王が魔王討伐してくれよ…あ~もう吐きそうになってきた…
)
カイトは国王の動向を観察しながら息を潜めた
国王は洞窟から魔物が万が一出できたら危険だと言う事で数人の兵士を洞窟の監視約として残しノトの街に向け兵を進めた。
すっかり追い抜かれてしまった2人
「これからどうします?ノトの街に向かったら国王と鉢合わせになりますけど…それか国王に謝って聖剣を返して貰えばいいんじゃないですか?今カイトさん折れた剣しか持ってないのですし」
「聖剣は返して貰いたいけど…聖剣持った国王とか恐ろしすぎでしょ!?絶対近づきたくないよね」
「でもノトの街に行って服買わないでカイトさん風邪ひきますよ」
「いや!とりあえず2.3日この辺で時間潰してから向かおう」
国王と会いたくないカイトは小川の近くで3日間リオに魔力コントロールを出来るようコツを教える事にした。
初めてリオの魔法を見た時は魔力が拡散してしまっていたが3日間の練習で拡散していく魔力がずいぶんと減りウォーターボールの大きさもビー玉からバランスボールの大きさに威力も岩を難なく破壊出来るようになっていた。
〜そして遂に、いや、ようやく勇者カイトと見習い魔法使いリオはノトの街に到着した。
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